『ポケットモンスター』から『ジブリ作品』まで!本編より思い出深い!?「同時上映アニメ」懐かしの名作短編たちの画像
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 1980年代から2000年代のアニメ映画の特徴と言えば、本編と同時公開されていた短編映画である。現在のように約2時間で1本のアニメ映画ではなく、長編映画と短時間で終わる作品がセットになっていたことも少なくなかったのだ。

 しかし、短編アニメだからといって侮ってはいけない。実は高いクオリティを誇り、本編に負けず劣らず思い出に残るものも多い。特に『ポケットモンスター』や『ドラえもん』の短編はいまでも語り継がれていて、当時子どもだった人たちの思い出に刻まれているだろう。そこで今回は、最近あまり見なくなってしまった「劇場用短編映画アニメ」を振り返っていこう。

■『ポケットモンスター』は『ピカチュウのなつやすみ』など6作品を上映!

 世界的な人気コンテンツに成長した『ポケットモンスター』は、劇場版アニメの公開が夏休みの定番となっていた。そして、本作の1作目『ミュウツーの逆襲』から6作目『七夜の願い星 ジラーチ』までと、15作目『キュレムVS聖剣士 ケルディオ』から18作目『光輪の超魔神フーパ』までの作品では、同時上映の短編映画があった。

 いずれも25分程度の作品で、ピカチュウや他のポケモンたちの小さな冒険を見ることができる。ポケモン視点で物語が展開されていき、彼らの見ている世界を味わえるのが非常に楽しかった。

 ポケモンたちはリアクションや鳴き声だけでやりとりをしているので、彼らが何を考えているかを自由に想像できるようになっていたのも印象的だった。1990年代に小学生だった筆者にとっては、ポケモン映画といえば「ピカチュウの短編映画」という印象があるくらい、ピカチュウたちのかわいらしい冒険は心に残っている。

 激しいバトルシーンやメッセージ性の強い長編と、優しい気持ちにさせてくれるほんわかとした短編映画の組み合わせは、夏休みの風物詩だった。

■異色のジブリ作品『On Your Mark』

 ジブリ作品といえば2時間超の大作が多いが、実は短編映画を同時上映していた作品もある。『耳をすませば』と同時上映された『On Your Mark』だ。本作はCHAGE and ASKAの楽曲のプロモーションフィルムになっているという異色の作品である。

 内容はSFアクションで、青春物語『耳をすませば』とのコントラストも楽しめる作品だ。1990年代のジブリ作品は隠れた名作も多く、この時期に公開された『平成狸合戦ぽんぽこ』や『紅の豚』は大人が楽しめる渋い魅力で溢れている。それはこの『On Your Mark』も同様である。

 物語の舞台はサイバーパンクを思わせる未来の世界で、主人公は武装警察の2人の隊員。彼らが任務中に出会った翼の生えた少女を自由にするため、組織に背いて戦うというストーリーだ。BGMとなる楽曲を生かすためにセリフは一切なく、キャラのバックボーンが一切説明されないことも印象的である。

 本作は6分48秒とかなり短いが、それゆえにむしろ想像力を掻き立てられる。男性2人のバディものかつ骨太なストーリーで、男性も夢中になって楽しめる内容だった。

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