7月17日に新刊141巻発売予定! 名作『はじめの一歩』の“今”がめちゃくちゃ面白い…気になる間柴や千堂の世界戦、一歩の“これから”はどうなる?の画像
少年マガジンKC『はじめの一歩』第140巻(講談社)

 ボクシング漫画のレジェンドとして名高い『はじめの一歩』(森川ジョージ氏)は、2024年6月現在140巻まで発行されており、数少ない「100巻超え漫画」のひとつである。

 主人公・幕之内一歩のボクサー人生を描く本作は、連載期間30年を超えている。「昔は読んでたけど、今はどうなっているかわからなくなってしまった」という人も多いだろう。

 そこで今回は『はじめの一歩』が今、どんなストーリーになっているかを紹介したい。
 そして、これは筆者の個人的な意見ではあるが……『はじめの一歩』は今、一歩VS千堂武士や鷹村守VSブライアン・ホークにもヒケをとらないほど面白い! その魅力を伝えられれば幸いだ。

 

※『はじめの一歩』単行本未収録の一部内容が含まれています。ストーリーを解説するのが本記事の主目的ではありませんが、気になる方はご注意ください。

 

■“死神”の成長に感動…最新話では間柴の世界戦が進行中!

 そもそも『はじめの一歩』は、現在どんな話をやっているのか? 結論からいうと、一歩のライバルのひとり・間柴了のWBC世界ライト級タイトルマッチがおこなわれている。一歩の同期ボクサーとして新人王トーナメントで激突したあの間柴が、世界の頂点に挑んでいるのだ。

 以前の間柴は、ラフプレーもいとわない“死神”として恐れられていた。妹の久美と2人で生きてきた間柴にとって信じられるものは自分の腕っぷしだけであり、周りはすべて敵でしかない。そんな思いから間柴は非情に徹するようになり、周囲に恐れられるボクサーとなっていた。

 だが、ボクサーとして登り詰めるうちに、間柴は「自分はたくさんの人間に支えられている」と気づき、敵意は薄れ、感謝の気持ちを持つようになる。

 感謝の相手は一歩も例外ではなく、世界戦第2ラウンドでは一歩が観客席から見せたサムズアップに頷きで応えた。一歩を嫌悪していた頃の間柴を思うと、その成長に涙が出そうだ。人間として大きくなった彼の姿は、世界のベルトより価値があるかもしれない。

 間柴の世界戦は『週刊少年マガジン』(講談社)で進行中だ。間柴の人間ドラマだけでなくチャンピオンとの激闘もとても熱いので、ぜひ実際に読んでみてほしい。

■ヴォルグや千堂、ウォーリーも…ライバルたちの世界戦が白熱!

 世界戦に挑んでいる一歩のライバルは間柴だけではない。

 たとえばA級トーナメントで一歩と激突したロシア人ボクサー、アレクサンドル・ヴォルグ・ザンギエフだ。単行本103巻では激戦を制してIBF世界ジュニアライト級チャンピオンとなり、136巻では防衛戦に勝利している。

 また、一歩並のハードパンチャーとして人気の高い千堂武士も、絶対無敵のチャンピオン、リカルド・マルチネスとのタイトルマッチが決まっている。

 その前哨戦として、一歩が敗北したフェザー級世界ランク2位アルフレド・ゴンザレスに挑み、見事な大逆転勝利を果たした。そのため、あのリカルドに“まさか”があるのでは?と、期待せざるをえない。

 意外なところでは、一歩が終始翻弄されたインドネシア王者ウォーリーがリカルド・マルチネスに挑戦している。敗北するも、リカルドをして「過去最強の挑戦者」といわしめる奮闘を見せつけた。

 このように、一歩と切磋琢磨をしたライバルたちが世界で戦っているのが、今の『はじめの一歩』情勢だ。それにしても上記のボクサー全員に勝利している一歩は、やはりとんでもない……。

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