■ミステリアスなクラスメイト『暗殺教室』赤羽業

 最後は、松井優征さんによる『暗殺教室』(集英社)の実写化映画だ。こちらは2015年に『暗殺教室』、2016年に『暗殺教室〜卒業編〜』が公開されている。本作のキャストもかなり豪華で、今をときめく人気俳優ばかり。そんな中、ひときわ目立つキャラが菅田さんが演じる赤羽業(カルマ)だろう。

 カルマは、主人公の潮田渚のクラスメイトでかなり異質な存在だ。見た目は人が良さそうなイケメンで、本性を見せないので何を考えているのか分からないが、暴力的で凶悪な一面もある。菅田さんはそんなミステリアスかつ危なっかしいキャラという「難役」に挑んだわけだ。

 この難役を演じるにあたって、菅田さんは、ロケ地である群馬に漫画を全巻持参し、必要に応じて見返していたという。「原作ファンとして観たいシーンが映画にもあったので、その撮影の時は前日に漫画を読んで逐一照らし合わせながらやっていました」と語っている。なんとも原作愛を感じるエピソードだ。

 そんな菅田さんがカルマというキャラを見事に演じ切っていることは、本作で主演を務めた山田涼介さんのコメントにもあらわれている。作中には山田さんが演じる渚がカルマに煽られるシーンが出てくるのだが、山田さんはそこでの菅田さんの演技について「演技とわかっていてもイラッときちゃいました」とコメント。「将暉の芝居が良すぎてグーパンチがでそうだった」と冗談交じりに語っており、ふたりの仲の良さもうかがえた。

 

 菅田さんは、2009年に『仮面ライダーW』のフィリップ役で俳優デビューして以来、すぐさま日本のトップ俳優にまで上り詰めた。それも、常に出演する作品にストイックに向き合い、演技しているからなのだろう。

 これからも菅田さんが、漫画実写化の映画やドラマをはじめ、幅広い分野の作品で活躍を見せてくれるのが楽しみだ。

  1. 1
  2. 2
  3. 3