■コクピットが移動しているジオングの謎

 ジオン軍エースパイロットであるシャア・アズナブルが一年戦争で最後に乗ったモビルスーツ「ジオング」。その謎としてたびたび話題に上がるのが「コクピットの所在」だろう。

 シャアはジオングの胸部コクピットに乗り込んで出撃し、アムロの乗るガンダムと死闘を繰り広げている。激闘の末、ジオングは胴体を破壊され、頭部のみとなってしまう。そこで疑問が浮かぶのが、シャアはいつの間に頭部に移動していたのかという点だ。

 この、つい巻き戻しをして見たくなってしまうパイロットの移動だが、プラモデルの説明書などによると、実はジオングには頭部にもコクピットが用意されており、複座運用もできる設計になっている。2つのコクピットは連絡用通路で結ばれているため、移動は可能なのだ。アニメ本編でシャアが移動した描写はないものの、戦況が進むにつれ「頭部コクピットのほうが生存率が高い」と判断し、移動したのかもしれない。

■ジオンのMSにあるモノアイガードが邪魔そう

 ジオン軍のモビルスーツといえばモノアイカメラが特徴的だ。旧ザクやズゴックなどにはモノアイをガードする部分(真ん中の棒)があるが、はたして邪魔ではないのだろうか。

 結論から言うと、操縦には差し支えないと考えられる。モノアイはあくまでメインカメラ。モビルスーツにはほかにも複数の補助カメラが搭載されている。パイロットの好みや使い方によって、使用するカメラを切り替えられるのだ。

 さらに、メインカメラを使用する際も、補助カメラの映像で補完してモノアイガードを画面から消すこともできそうだ。現実世界の自動車でも、直上の映像を映してバックをサポートするシステムがある。同様のシステムを活用すればたやすいだろう。

 それほどまでにモノアイを守るために重要だったと考えられるが、ザクIIでは廃止され、ジオングで復活しているので重要性には謎が残る。

“ファーストガンダム”と呼ばれる『機動戦士ガンダム』はシリーズ最初の作品ということもあり、ほかにも不思議な設定や描写がある。なかには後付けの設定もあるのかもしれないが、しっかり受け入れて楽しむことが、作品をよりおもしろくするのではないだろうか。

  1. 1
  2. 2
全ての写真を見る