■可愛いキャラクターばかりじゃない!…大人の魅力編

 “恋愛”をテーマとした作品のみならず、数々の“ヒューマンドラマ”にも新垣さんは出演している。

 2010年、三田紀房さんの漫画を原作としたドラマ『エンゼルバンク〜転職代理人』のなかでは、主人公の英語教師・井野真々子の元教え子の大学生・藤川花凛として登場した新垣さん。本作は2005年に放送されたドラマ『ドラゴン桜』の世界観を受け継いでおり、真々子役の長谷川京子さんと新垣さんは約5年ぶりの共演となった。

 新垣さんが『ドラゴン桜』に出演した際はまだ10代のころ。当時は未成熟なコギャルキャラを演じていたのだが、今回の作品では“大学生”として、大人びた演技で物語にかかわっていく。

 このように、可愛らしさのみならず真剣な“大人”としての演技が光るのも、新垣さんの持ち味の一つといえるだろう。

 また、2014年、原作:小森陽一さん、作画:藤堂裕さんのタッグによる漫画『S-最後の警官-』を原作としたドラマにおいて、新垣さんは警察庁特殊急襲捜査班、通称“NPS”に所属する狙撃班狙撃手・林イルマ役を演じている。

 普段、可憐で愛くるしい姿のキャラクターを演じることが多い新垣さんだが、本作では一変、元陸上自衛隊特殊作戦群所属の“狙撃手”というなんともシリアスな役柄を演じることとなった。

 見た目こそ可愛らしいものの、強い正義感と卓越した銃の腕前、そして焼酎が大好物といった強烈なキャラクターを通じ、新垣さんも演者としての新境地を切り開いたようだ。

 

 新垣さんは持ち前の可憐さや高い演技力で、さまざまな実写化作品のキャラクターを見事に再現、演じ切っている。明るく、ときにシリアスに……演じるキャラクターごとにまるで異なった顔を覗かせるのも、女優としての高い実力あってこそのことだろう。

  1. 1
  2. 2