2期「京都動乱」が待ちきれない…『るろうに剣心』原作ファンもうなった「新アニメ版はここがスゴい!」の画像
キャラクタービジュアル (C) 和月伸宏/集英社・「るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-」製作委員会

 90年代にアニメが大ヒットし、2010年から2020年代にかけては実写映画版が社会現象を巻き起こした和月伸宏さんによる『るろうに剣心 ー明治剣客浪漫譚ー』。本作は後世に与えた影響が計り知れない名作として、いまだに高い人気を誇っている。2023年には新作アニメが制作され、原作者の完全監修によってリブートされたことでますます話題になった。明日10月3日からは、第2期となる「京都動乱」の放送開始も予定されており、ますます盛り上がりを見せそうだ。

  新旧2つのアニメ作品は微妙に違いがあることでも知られている。それぞれを比較すると、2023年版アニメには96~98年の旧アニメとはまた違った魅力があるとアニメファンの間で話題にもなったのだ。そこで今回は2023年版アニメ『るろうに剣心』のスゴいところを紹介しよう。

■躍動感あふれる戦闘、レトロな街並み……作画が美しすぎる!

 実に27年ぶりの再映像化となった2023年版。やはり第一の魅力として挙げられるのは、旧アニメと比べて作画技術が著しく向上している点だろう。最新のアニメ技術で描かれたスピード感あふれる戦闘シーンは素晴らしく、予告PVの段階でワクワクさせられた。

 実際に新アニメの放送を見てみると、想像をはるかに超えたスピード感と美しい作画に圧倒されてしまった。原作も1コマ1コマが入念に描き込まれていることが印象的だが、その戦闘シーンなどの迫力ある描写はもちろん、明治時代のノスタルジックな街並みが巧みに再現されているのも魅力だ。美しすぎるアニメーションによって大人が楽しめる作品に仕上がっている本作は、旧アニメのファンにも原作ファンにも刺さるだろう。

■声優交代で主人公のイメージに変化!

 2023年版のアニメで大きな話題になったのが、声優キャストの一新である。旧アニメは主人公に宝塚歌劇団・月組のトップスターだった涼風真世さんを起用していた。新アニメでは人気男性声優の斉藤壮馬さんに交代となり、剣心役を男性声優が演じるのも見どころのひとつになっていた。

 宝塚の元トップスターである涼風さんが演じる剣心は、「優男」と表現されることが多い剣心の柔和な印象と、飛天御剣流で華麗に戦うときの力強さが魅力的だ。

 一方、斉藤さんが演じる剣心は、よりリアルな20代後半の男性らしい落ち着きと穏やかさが強調されていて、包み込むような優しさを表現した演技が女性ファンを虜にした。特に剣心の口癖「おろ?」では、それぞれの魅力がよく表れている。涼風さんは剣心の可愛さが前面に出ていて、戦闘シーンとのギャップがたまらない。

 それに比べて、斉藤さんの場合はあたたかみがある低音が響き、剣心の優しさや穏やかさが目立つ印象だ。斉藤さん自身もこのセリフを注目ポイントに挙げていて、「おろ?」のセリフ1つで新旧アニメの違いが分かるようになっていた。

 発表当初は不安視されていた声優変更も、新アニメの1話の段階で違和感は吹き飛んでしまうほどのクオリティーになっている。第1期が終了する頃には、斉藤さんが引き出した剣心の新たなキャラクター性に夢中になっていたほどだ。斉藤さんをはじめ、薫を演じている高橋李依さんや左之助役の八代拓さんらのフレッシュな声優の演技も新アニメの見どころとしておすすめしたい。

  1. 1
  2. 2
  3. 3