■『ドラゴンボール』命がけの技・新気功砲

 少年漫画の金字塔『ドラゴンボール』には命をかけて放つ必殺技が多数存在する。その中でも「新気功砲」は、天津飯が命を削って使用する必殺技だ。この技の前に「気功砲」がそもそも「気」の消耗が激しい技として登場している。

 最初に気功砲が登場したのは第22回天下一武道会。このときに亀仙人は気功砲をかめはめ波以上の破壊力を秘めた技と評しており、エネルギーの消耗もその比ではないと語っていた。その進化系であり、後にセルとの戦いで披露されたのが「新気功砲」だ。

 セルは有機生命体のエネルギーを吸うほどに強くなっていく人造人間である。第1形態の時点で17号とピッコロを圧倒し、第2形態では超ベジータには及ばないとはいえ16号を瞬殺する姿を見せた。そんな中、セルが完全体に変身するため人造人間18号を吸収しようとしたときに現れたのが天津飯である。もちろんこの時点で天津飯では到底勝てないレベルの強さになっていたセルだったが、彼は新気功砲での足止めを目論んだ。

 新気功砲はオリジナルの「気功砲」とは異なり連射が可能になっていて、第2形態のセルもその圧力で身動きが取れなくなってしまう。天津飯は18号を逃がすために新気功砲を連発して、セルを足止めしてしまうほどの威力を見せた。当然ながら消耗は激しく、命をかけてもセルを止めるという気迫が伝わってくる名シーンとなっている。新気功砲はこのシーンだけの登場だが、インパクトの強さからファンの間でたびたび話題にのぼる技だ。

 

 ジャンプ漫画にとって必殺技は大きな魅力のひとつ。漫画史に残る技も多く、大ヒット漫画の必須要素と見なされることも少なくない。もちろん今回紹介した漫画にも、アツい必殺技が数多く登場し、多くのファンを魅了している。ぜひさまざまな「必殺技」に注目しながら作品を楽しんでみてほしい。

  1. 1
  2. 2