■清川望「嫌だね。お前と行くぐらいなら、一人で行くよ。」「そんな風に思われるだけでも迷惑だ」

 次に紹介するのは、清川望の冷たいセリフだ。清川さんは、緑色のショートカットが特徴的な水泳部所属の少女。スポーツ少女らしく男勝りでたくましい一面を持ちつつ、ときめき度に応じて彼女の言葉遣いや態度が激変し、ギャップ萌えした人も多いだろう。

 実は雷が怖いという設定があり、普段は男勝りでしっかり者の彼女が、雷が鳴ると恐怖で震えてしまう姿には、思わず守ってあげたくなるような可愛らしさがある。

 そんな清川さんだが、彼女に嫌われている状態では、ストレートに憎しみを表現してくる。文化祭を一緒に回ろうと提案すると、彼女はすかさず「嫌だね。お前と行くぐらいなら、一人で行くよ。」と、冷たく突き放してくる。そのスッパリとした断り方は、清川さんらしいと言える。

 さらに、セガサターン版で彼女に嫌われている状態で告白しようとすると、告白で緊張しモジモジする主人公に「用があるならはっきり言えよ」とまで言い放ってくる。そして、告白すると「そんな風に思われるだけでも迷惑だ」と、冷たい言葉を投げかけてくる。

■早乙女優美「嫌!お兄ちゃんに会いにも来ないでくださいね。」

 早乙女優美は、ポニーテールが特徴の一つ年下の女の子で、親友の早乙女良雄の妹だ。彼女は2年生に昇級した際に出会うことになる。他のキャラクターが条件を満たさなければ出会わないこともある中、優美ちゃんだけは、出会うのを避けられない運命にある。

 年下で幼さが残る妹キャラの優美ちゃんは、服装や性格が幼く、転んだだけで泣いてしまうような一面も持っている。

 そんな彼女に嫌われると、「嫌!お兄ちゃんに会いにも来ないでくださいね。」とまで言われてしまう。自分だけでなく、兄にまで会いに来るなとは……。「顔も見たくない」とはまさにこのことである。

 その他にも、理系女子の紐緒結奈に嫌われると「あなたごとき、モルモットにもならないわ。失礼。」と言われるなど、このゲームの辛いセリフは枚挙にいとまがない。

 30周年を迎えてもなお、色あせることのない『ときめきメモリアル』のヒロインたちの魅力。彼女たちが繰り出した冷たすぎるセリフは、時を経ても忘れられない印象を残している。鋭い言葉はグサリとくるものもあるが、それがヒロインたちの個性や魅力を際立たせる要素にもなっているのだ。

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