ファミコン版『ドラゴンクエストII 悪霊の神々』では、前作よりも呪文の数が増え、説明書でもその効力について記載があったものだ。本作からはパーティバトルとなるので、敵グループ全体に効果を発揮する呪文ができてワクワクした覚えがある。
久しぶりに棚から引き出してきた本作の説明書を読むと、今となっては生々しい解説が付いていることに気付く。今回は、当時はそこまで考えなかったが、改めて意味を考えると怖い呪文を紹介していこう。
■実は脳神経をマヒさせてケガや病気を治すという「ラリホー」
まずはラリホーだ。これは前作から登場しているのだが、解説を要約すると、修行を積んだ仙人が病気やケガを治すために使ったものらしい。うむ、一種の麻酔のような感じだろう。さすがは仙人である。
さらに、相手の脳神経を一時的にマヒさせることが可能で、使われた者はしばらく眠ってしまうそうだ。脳神経に直接作用させるとなると、冷静に考えれれば、眠るだけではすまないような気もするのだが……。
こんな呪文を連発していたら、相手に後遺症を残してしまうんじゃないのか。覚えたてで唱えまくるムーンブルクの王女は敵にとって脅威だったことだろう。同時に、逆に自分たちが食らい続けることも非常に心配になる。そう考えるとラリホーアントは地味に怖い存在だ。
■インドで悟りを開くと使える「ベホマ」
次はベホマだ。シリーズおなじみの回復呪文で、本作から登場している。こちらはインドで仏陀(ブッダ)のみが使えるという。なに? やけにハッキリと地名が登場したではないか。しかも、仏陀だと?
仏陀とは仏教において悟りを得た人を指す。すなわち、お釈迦様のことを意味するといっても間違いではない。とんでもないスケールだ。さすがは仏教の開祖、ベホマを唱えても何ら不思議ではない。
あれ、そういえばシドーもベホマを使っていたような……。もしかしてアイツも悟りを得たのだろうか?