1994年5月27日は、コナミ(現:コナミデジタルエンタテインメント)からPCエンジン SUPER CD-ROM2用ゲーム『ときめきメモリアル』が発売された日だ。『ときめきメモリアル』といえば、恋愛シミュレーションゲームというジャンルを確立した、ゲーム史に残る名作が30周年を迎えた。
同作はPCエンジン版の発売後、プレイステーションやスーパーファミコン、セガサターンなどさまざまなハードに移植。あまりの人気ぶりに、ヒロイン個人に焦点を当てた『ときめきメモリアル ドラマシリーズ』や、パズルゲーム『ときめきメモリアル 対戦ぱずるだま』などのスピンオフ作品も生まれた。
ゲームシステムはいたってシンプルで、高校卒業の日に告白を受けるために、ヒロインたちをデートやイベントに誘い、好感度を上げていくというもの。そのセリフひとつひとつや表情がなんとも魅力的であり、気が付くとゲーム内のヒロインに本気で恋をしていたというプレイヤーも少なくないだろう。
そこで今回は、『ときメモ』のヒロインたちの名シーンを振り返りながら、懐かしさとともに悶絶必至の名シーンを届けたい。
■完璧ヒロイン「藤崎詩織」の意外な一面
まずは藤崎詩織に関するキュンキュンする名シーンを振り返りたい。
詩織は、主人公(プレイヤー)と家が隣同士という幼なじみのメインヒロイン。容姿端麗、成績優秀、スポーツ万能、そして性格まで優しいという完全無欠な美少女だ。まだ好感度が高まっていないときに下校を誘った場面で言われてしまう彼女のセリフ「一緒に帰って、友達に噂とかされると、恥ずかしいし…」は、多くのプレイヤーにトラウマを与えてきた。
そんなうかつに告白ができない恐れ多い詩織だが、親密になることで特別なイベントが用意されている。その中でも、公園での「背比べ」は、幼馴染という設定を生かしたイベントだ。
親密な状態で詩織と近所の公園でデートをすると、子どもの頃に詩織と背比べをした木の跡が残っている場所へ連れて行かれる。そこで詩織は「いつから、一緒に遊ばなくなったのかな…」「今からでも遅くないよね。また、あの頃みたいに…」とドキッとするセリフを口にする。
さらに、親密な状態で冬に遊園地デートをすると、観覧車に乗ると特別なイベントが発生する。突然観覧車が止まり、詩織が怖がって腕に抱きついてくる。瞳に涙をためて抱きついてくる詩織にハートを射止められた人はたくさんいたのではないだろうか。
■元気ハツラツな「虹野沙希」が見せた弱さ
次に紹介するのは、虹野沙希の名シーンだ。沙希は、水色のショートカットの髪型が特徴的な女の子。野球部やサッカー部のマネージャーを務めており、料理も得意でよくお弁当を作ってきてくれる。
初代『ときメモ』では人気のあるキャラクターであり、彼女単独のスピンオフ作品『ときめきメモリアル ドラマシリーズ vol.1 虹色の青春』も制作されるほど。
そんな沙希とのシーンで印象的なのが、修学旅行中に看病する場面だ。修学旅行中、熱を出して倒れてしまった彼女を心配した主人公が、修学旅行を一時中断し、沙希の看病をするというもの。
普段は、元気ハツラツ、パワフルな沙希が病気で弱っている姿もまた愛らしい。そして、頬を赤らめて言う「ずっと、風邪、ひいていたいな…」という彼女のセリフも最高だ。