■原作読者がニヤリとするアニメでの細かな描写
そして、ようやく語られる義勇の過去。最終選別で錆兎によって命を助けられ生き残ることができたが、その年の選別では錆兎だけが亡くなってしまったという悲痛な現実が語られる。義勇は一体の鬼も倒すことがなかったのに、生き残ったという事実だけで選別に合格してしまったことにいまだに後ろめたさを抱えていた。
回想にて、このとき鬼によって傷を負った義勇を介抱したのが、のちに義勇と同期だったことが判明する一般隊士・村田だ。原作では小さなコマで描かれているが、アニメではその顔がバッチリ描かれていた。原作を知っている人にはニヤリとする展開だ。
アニメは最後のCパートまで見逃せない。作中の小ネタが語られる「大正コソコソ噂話」では、義勇の羽織が姉・蔦子と錆兎の形見だということが語られたが、その後義勇が、自身の好物である「鮭大根」を食べに行こうと炭治郎を誘うシーンがあった。炭治郎と一緒にそばの早食いをしたことや、作中の炭治郎の義勇への言葉で2人の心の距離も縮まったのだろう。ほほえましい会話だった。
第二話では話の構成を少し前後させたことで内容がわかりやすく演出されており、さらに錆兎の回想をより詳しく描いたことで、彼の株はさらに上昇したようだ。ファンからも「今回のように、原作ではなかった掘り下げをもっとしてほしい」という声がSNSにあふれている。
次回第三話「炭治郎全快‼ 柱稽古大参加」では、怪我が回復した炭治郎がついに柱稽古に参加する。原作でもコミカルなシーンが多い内容だけに、柱とのコミュニケーションや、今まで「大正コソコソ噂話」で語られるに留まっていた設定がどこまで本編に食い込んでくるかなど、注目だ。