『ドラゴンクエスト』『沙羅曼蛇』に『桃太郎伝説』も!? ファミコン全盛期「実はアニメ化されていた」意外なゲームたちの画像
ファミコン『桃太郎伝説』(編集部撮影)

 1983年7月15日に任天堂から発売された家庭用ゲーム機『ファミリーコンピュータ』。1985年に『スーパーマリオブラザーズ』がリリースされると、一気に人気が爆発。各メーカーから新作が次々に発表され、漫画化やアニメ化など多岐にわたる展開が行われたゲームソフトも少なくなかった。

 令和時代においても、ゲームはさまざまなメディア展開が行われているジャンルでもある。たとえば、1986年にディスクシステム用ソフトとして誕生した『悪魔城ドラキュラ』シリーズは世界中にファンを持つタイトルで、2017年にはNetflixによるオリジナルアニメ『悪魔城ドラキュラ キャッスルバニア』が配信され、4期まで制作されるほどの人気となった。

 そうした映像化によりファンを喜ばせたゲームは昭和時代にもある。今回は、ファミコンゲームの中から、実はアニメ化されていた意外な作品に迫りたい。

■昭和の時代にもアニメ化 『スーパーマリオブラザーズ』

 2023年に、映画『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』が世界中でブームとなったことは記憶に新しい。全世界で公開されるやいなや、各国で莫大な興行収入を記録し、日本でも140億円を突破する人気を博した。

 この『スーパーマリオブラザーズ』のアニメ化が、1986年にも行われていたのを覚えている人は少ないかもしれない。これは同年の夏休み映画として公開された『スーパーマリオブラザーズ ピーチ姫救出大作戦!』というアニメ映画で、『スーパーマリオブラザーズ2 攻略法』が同時上映された。

 肝心の物語は、ある夜にマリオの家のテレビに、助けを求めてピーチ姫が出てくるところから始まる。マリオはピーチ姫を見て一目惚れ。その後は、ピーチ姫がクッパ大王にさらわれてしまい、マリオとルイージがキノコの国で冒険するという、いつものマリオのお決まりストーリーだ。

機動戦士ガンダム』のアムロ・レイ役などで知られる古谷徹さんがマリオ役を担当し、ルイージ役は『ときめきトゥナイト』の真壁俊役などの水島裕さんが担当。ピーチ姫役は山瀬まみさん、クッパの声優は和田アキ子さんが務めるという、なんとも豪華な布陣だ。

 BGMやSEには実際のゲーム音楽が使用され、クッパが国の住民たちを魔法でレンガやつくしに変えるという設定など、『スーパーマリオブラザーズ』ファンにはニヤリとする要素も盛り込まれている。

■『桃太郎電鉄』を生んだ『桃太郎伝説』もアニメ化

 1987年10月26日にハドソンから発売されたRPG『桃太郎伝説』もアニメ化されたファミコンゲームだ。

 同作からは『桃太郎電鉄』シリーズがスピンオフとして誕生し、2023年11月に『桃太郎電鉄ワールド 〜地球は希望でまわってる!〜』が発売されるなど、今でも高い人気を誇るゲームシリーズとなっている。その一方、元祖である『桃伝』もまた、当時の子どもたちには人気の高いソフトだった。

 その『桃太郎伝説』だが、1989年10月からテレビ東京系で『桃太郎伝説 PEACHBOY LEGEND』と『PEACH COMMAND 新桃太郎伝説』というタイトルでアニメ化されていた。

 昭和時代の『桃太郎』シリーズといえば、『週刊少年ジャンプ』の読者投稿ページである『ジャンプ放送局』のイラストで知られる“どいん”こと土居孝幸さんが手掛けた、コミカルで親しみやすいキャラクターデザインが特徴。テレビアニメも土居さんが原案を考えており、ゲームとは若干デザインが異なっているものの、まさに『桃伝』なキャラたちだった。

 アニメのメインスポンサーであるタカラ(現在のタカラトミー)からも玩具が発売されたため、「変化テクター」と呼ばれる甲冑を身にまとって戦ったり、お供のキャラには変身や合体するなどプラモデルを意識したアニメオリジナル設定があったのも特徴的だった。

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