いつの時代も、お茶の間の定番として人気を集めるクイズ番組。プロ趣向やマニア趣向の問題を集めたものから、トンチを効かせた問題が出るものまで、さまざまなクイズ番組が人気を集めた1990年代。この時代には、ファミコンからプレイステーションのような“次世代機”まで、各家庭用ゲーム機でもクイズ番組を再現したクイズゲームが作られてきた。
■伝説的スペシャル番組『アメリカ横断ウルトラクイズ』
たとえば、「ニューヨークへ行きたいか!」でおなじみの、アメリカ大陸を横断しながらクイズをする、伝説的クイズ番組『アメリカ横断ウルトラクイズ』(日本テレビ系)もさまざまなハードでゲーム化されている。
1977年からスタートし、1998年までに全17回に渡ってスペシャル番組として放送された同番組は、視聴者参加型の超本格派クイズ番組。ゲームボーイやスーパーファミコンやプレイステーションなど、各家庭用ゲーム機で同番組のゲームが作られてきたが、そのひとつが1991年にファミコン用ソフトとして発売された『アメリカ横断ウルトラクイズ 史上最大の戦い』だ。
ゲーム内容は、番組と同じくアメリカの各土地でクイズを行うというもので、スタートはクイズ会場となるゲームドームへ行くところからはじまる。
ひかれてしまわないように車を避けながらドームに着くと、「〇×クイズ」が始まるが、自キャラを動かして、フィールドの〇と×のところまで移動させるという方式となっている。その後は成田空港での「じゃんけん」に、飛行機に乗ってからの「機内クイズ」に、グアムの「ドロンコクイズ」などおなじみのクイズが登場。
今あらためてプレイすると、番組が懐かしくなるクイズばかりで、ロサンゼルス郊外のゴールドラッシュエリアで「金塊掘り」をしたり、ヒューストンで「バラマキクイズ」をしたりと、番組で見たことのあるクイズ形式となる。ラストのニューヨークでの決勝はマンハッタンの夜景がバック。ファミコンゆえに早押しクイズではなく3択クイズになっているが、数々の名勝負を思い出してしまう一戦だ。
そして優勝して終わり……かと思いきや、そこから突然、パロディネタ満載のRPGがスタート。番組が懐かしいだけでなく、少しおバカな要素も楽しめるボリュームたっぷりの一本だった。
■元祖カルトクイズ『クイズキャラバン カルトQ』
他のクイズ番組のような幅広い出題範囲ではなく、特定のジャンルに特化した出題傾向が話題となった『カルトQ』もゲーム化されている。
1991年10月から1993年にかけてフジテレビ系で放送された同番組。第1回放送の「ブラックミュージック」を皮切りに、「コンピューターゲーム」「ラーメン」「B級映画」「最近文学」「スティーブン・スピルバーグ」「東横線」「マッキントッシュ」といったテーマにそって、まさに“カルト”な問題ばかりが出題された。
番組終了時に司会のうじきつよしさんよりゲーム化の告知があり、1993年5月28日にハドソンから、PCエンジンSUPER CD-ROM2用ソフトとして『クイズキャラバンカルトQ』が発売。すごろくとクイズを融合させたゲームモードがあったり、タイムを競うタイムトライアルモードがあったりするが、基本的にはオーソドックスなクイズゲームソフト。
ハドソンのPC原人やボンバーマンなど、他のハドソンキャラがカメオ出演しており、ボンバーマンのテーマのステージが印象深い。