内山昂輝さんが好きな漫画は?
――サブカルに興味があったんですね。ほかの浅野いにおさんの作品だとどんなものをお読みになっていましたか。
内山「ほかには『ソラニン』(2005年/小学館)と『おやすみプンプン』(2007年/小学館)を読んでいました。あと短編をいくつか。全部の作品を追いかけられているわけではないんですけど、独特な世界観があって好きですね。漫画でしかできないことを追求なさっている印象があります。日常描写も魅力的だけど、そこに非日常の大きな描写が加わって、世界の命運みたいなものも重なってくる」
――内山さんは漫画が好きだと聞いています。普段、新しい漫画とはどうやって出会っているのでしょうか。
内山「最近はネットで作品を見つけることも多いですね。ネットで“面白い”と話題になっているものを読むことが多いです」
――好きな漫画家や、最近好きな作品について教えてください。
内山「そうですね。福満しげゆきさんの作品が好きです。最近読んだのは松本大洋さんの『東京ヒゴロ』(2021年/小学館)ですね。主人公が漫画編集者で、漫画業界が描かれるんですが、面白かったです。
漫画業界って、自分が関わっている声優やアニメの世界と隣接しているところもあるけれど、詳しくは知らなかったんです。この作品を読んで漫画業界の仕事現場の内幕を見るような感覚になりましたし、なるほどと頷けるようなエピソードもありました。 “売れる、売れない”というテーマも、自分の仕事に通じるところがあって。
声優って、コンテンツ全般に対して、どうしても“売れるかどうか”を考えてしまう瞬間があると思うんですね。でも、面白いかどうか、クリエイティブかどうかで作品を判断することはやっぱりひとつの美しい考え方だよな、とあらためて思いました」
内山昂輝(うちやま・こうき)/8月16日生まれ、劇団ひまわり所属。声優としての代表作にゲーム『キングダム ハーツ』シリーズ(ロクサス、ヴェントゥス)、『機動戦士ガンダムUC』(バナージ・リンクス)、『ピンポン THE ANIMATION』(スマイル/月本誠)、『ハイキュー!!』(月島蛍)、『呪術廻戦』(狗巻棘)などがある。
■作品情報
映画『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 後章』
2024年5月24日(金)より全国公開/前章公開中
原作:浅野いにお『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』 小学館『週刊ビッグコミックスピリッツ』刊
監督:黒川智之
シリーズ構成・脚本:吉田玲子
キャラクターデザイン・総作画監督:伊東伸高
〈声の出演〉
幾田りら、あの、種﨑敦美、島袋美由利、大木咲絵子、和氣あず未、白石涼子、入野自由、内山昂輝、坂泰斗、諏訪部順一、津田健次郎 / 竹中直人
美術監督:西村美香
音楽:梅林太郎
アニメーション制作:Production +h.