■幼児化した『ゲゲゲ』6期ねこ娘に「プリキュア」も
続いては『ゲゲゲの鬼太郎』のねこ娘。2018年から放送されたテレビアニメの第6シリーズのねこ娘は、初期シリーズとは違い「萌え」を体現したような、すらりとした手足のかわいらしい少女の姿となっている。
第6シリーズでねこ娘は、「名無し」の策略により、身に着けていたリボンを残して消滅するという形で命を落としてしまう。しかし、49話の終盤で、鬼太郎が閻魔大王に直談判したことで現世に復活することができた。しかしその姿は、幼い子どもの姿となっていた。
消滅から復活、しかもこれまでのねこ娘とは違った外見となるという急すぎる展開に視聴者も戸惑いを隠せなかったことだろう。小さくなったねこ娘は鬼太郎を慕い、ずっとそばをついて回っていた。
ねこ娘がこの姿だった期間は意外と短く、51話まで。それ以降は外見も記憶も無事に取り戻す。しかし、鬼太郎はねこ娘を復活させるために閻魔大王と「地獄から脱走した4体の大妖怪・大逆の四将を捕縛する」という大変な契約を結んでいた。鬼太郎の影の努力があったのだった。
そして、もともとが中学生の「プリキュア」たちが、さらに幼い姿になることもあった。2012年放送のシリーズ『スマイルプリキュア!』では、敵幹部のマジョリーナが作った、子どもになる薬「コドモニナ~ル」を浴びたプリキュアの面々が小さな幼児の姿になってしまう。
プリキュアたちは心まで子どもに戻ってしまったため、敵と戦うときも鬼ごっこやだるまさんが転んだといった内容で、もはや遊んでいるようだった。その後変身しても、決めセリフもてんでバラバラで、転んで泣きそうになってしまう場面も。
ものすごいカオス回であったが、視聴者にとっては貴重でほほえましい回だったことは間違いない。テレビの向こうから保育士になったような気持ちで彼女らを見守ったファンも多いだろう。20年以上続く『プリキュア』シリーズの中でも、ファンの間で人気の回である。
「子どもになる回」はどことなくバタバタとした展開になることが多いが、そのレアさや声優の演技力が堪能できるエピソードでもあるのだ。