■突如連打要素が全面に押し出された『がんばれゴエモン』
レトロアクションゲームの中でも有名な『がんばれゴエモン』シリーズ。その中でも、1995年にコナミ(現:コナミデジタルエンタテインメント)から発売となったスーパーファミコン用アクションゲーム『がんばれゴエモン きらきら道中 ~僕がダンサーになった理由~』は、シリーズ屈指の連打ゲームでもある。
通常ステージは横スクロールアクションが採用されており、ボス戦がミニゲームになっているという、シリーズの中でも独特な作りとなっている本作。そのミニゲームに、連打要素がかなり多いのである。
真剣白刃取りをした後に、押し返すためにボタン連打する「バンジー真剣白刃取り」に加え、「ふすまのぞきクイズ合戦」での絵を当てるクイズでも、絵を見られる範囲が連打が速いほど広くなる。レースゲーム「からくりサバイバルレース」では、連打が速いほど自機の速度が速くなるし、さらにラスボス戦でも連打が必要だったりと、何かにつけて連打力が試される「連打こそ正義」なゲームだったのだ。
『がんばれゴエモン』シリーズはそれまでは連打力が必要なかったゲーム性だったが、本作で突然、連打要素がふんだんに盛り込まれた。そのため、シリーズをプレイしてきた『がんばれゴエモン』ファンほど、『きらきら道中』のインパクトは大きかっただろう。
同じボタンをいかに速く連打するかというゲーム性は、近年では少なくなってしまった。しかし、ストイックすぎるがゆえに、競技性まで持ち得たのが「連打・連射こそ正義」なゲームの魅力だともいえるだろう。あなたはどんなゲームを思い浮かべるだろうか。