■クラシックと融合させた神BGM『忍者ハットリくん』

 1986年にハドソンから発売されたのが、『忍者ハットリくん 忍者は修行でござる』だ。1981年から1987年にかけてテレビアニメも放送され人気を博した。もちろん、筆者も楽しんで見ていたので、主題歌は今でも歌えるほどだ。

 しかし、本作は主題歌をそのまま使用していない。いろんな事情があったようなのだが、主題歌とクラシック曲がミックスされて作られているのだ。普通に考えれば「なんじゃそれ?」とツッコミを入れたくなるのだが、軽快なBGMがゲームと素晴らしくマッチしていてなんだか不思議だった。

 それもそのはず、このゲームをしていた小学生当時、親から聴かされるのは演歌ばかりでクラシックなんて分かるわけがない。あとから知ったのだが、採用された2曲は「天国と地獄」や、「アルルの女」と、聴いたことがあるクラシックの名曲でもあった。

 筆者の地区だけなのかもしれないが、当時の小学校の運動会では本番や練習も含め、徒競走や入退場の際にクラシック曲を流していたので、ゲーム中も脳内再生されていた記憶がある。

 当時小学生だった筆者にとって 『忍者ハットリくん』の難易度は高く、当時あの曲があったおかげでイライラを軽減できていた気がする。それだけBGMはかなり秀逸で、ポップさ満点。爽快感があり、まさに神BGMだった。今考えても、この3曲をミックスした人って天才か?と思えてくるな。

 

 ファミコンの限られた音源で、よくぞここまで再現していたと、あらためてビックリしてしまう。今も昔も、BGMはゲームを盛り立てるのに欠かせない存在だ。

 ほかにも『機動戦士Zガンダム ホットスクランブル』など、まだまだファミコンの神BGMはある。またの機会に紹介していきたい。

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