■映画館内に嗚咽が鳴り響いた煉獄の言葉
最後は、もはや『鬼滅の刃』人気の代名詞ともなっている『劇場版 無限列車編』での、煉獄杏寿郎が炭治郎を激励するシーンだ。
戦いのさなかで上弦の参・猗窩座に鬼になるように何度も勧誘されるも、最後まで乗客200人全員の命を守り抜いた煉獄は、人間として誇り高く戦ったうえで炭治郎に生きざまを説く。
その中でも「心を燃やせ」という言葉は、これ以降の炭治郎の心の支えとなるが、同時に多くの観客の心を熱くさせた。
彼が柱の中では初の犠牲者となったことはかなり衝撃的だったものの、何よりこのシーンには感動の涙を禁じ得ない。
この映画は、全世界で約517億円という歴史的興行収入を記録し、日本の映画の興行収入が歴代1位の記録を更新したことでも大きな話題となった。
『鬼滅の刃』で涙腺崩壊するほど泣けるシーンは枚挙にいとまがない。絶望を感じさせるハードな戦いと、炭治郎たち登場人物が醸し出す明るい希望というコントラストが、その感動を生み出しているのは間違いないだろう。