■可愛く良い後輩だった彼女の裏の顔は…『花より男子』三条桜子

 神尾葉子氏の『花より男子』は、主人公・牧野つくしと、お金持ちのイケメン男子4人組“F4”のメンバーである道明寺司との恋愛模様を描いたラブコメディーだ。そんな本作にも、驚くような“裏の顔”のあるキャラクターが登場する。

 学園のスーパースターである“F4”メンバーと仲の良いつくしは、大勢の女子生徒から嫉妬され、日々嫌がらせを受けていた。そんななか登場したのが、つくしのことを尊敬し慕ってくれる後輩・三条桜子だ。やっと女子の味方ができたと喜ぶつくしは、容姿端麗なうえ、男性恐怖症だと言う可愛げのある桜子に優しく接する。

 しかし、実は桜子の美しい顔は整形だった。道明寺に思いを寄せていた彼女は、嫉妬心からつくしに近づき陥れることを目的としていたのだ。

 つくしに睡眠薬を飲ませた挙げ句、下着姿で男に抱かれている姿を撮影するなどやり方もかなり汚い。男性恐怖症というのも真っ赤な嘘で、ぶりっ子キャラを武器に男を手玉にとるなど、桜子は二重も三重も裏のあるキャラであった。

 このあまりにもひどい裏切りを知り、ショックを受けるつくし。しかし持ち前のバイタリティーで桜子に真っ向から立ち向かっていく反撃シーンは、見ものである。

 

 人気の少女漫画には、清純でおとなしそうなキャラクターで登場しつつ、実は“裏の顔”があるキャラクターも少なくない。その多くはヒロインに対してひどい行動を取り、その過激な行動が物語のポイントになっていることも多いのだ。

 驚きの変貌キャラを遂げた人物の多くはヒール役だが、憎み切れない魅力があるのも事実。次はどんな登場人物が出てくるのか、楽しみながら作品を楽しんでいこう。

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