1998年に放送され、最高視聴率35.7%という数字を叩き出した大人気ドラマ『GTO』が、2024年4月1日にカンテレ・フジテレビ開局65周年特別ドラマ『GTOリバイバル』として令和の現代に蘇る。
大ヒットを記録した主題歌『POISON 〜言いたい事も言えないこんな世の中は〜』も、BLUE ENCOUNTによるアレンジバージョンで復活。反町隆史さんも歌唱で参加する。3月26日には、26年越しの再会となったキャストのオフショットと特別MVが公開され話題を集めた。
『GTO』は、1996年から『週刊少年マガジン』で連載されていた藤沢とおるさんの漫画を原作としたテレビドラマ。主人公の高校教師・鬼塚英吉が巻き起こす、立場や常識を度外視した情熱的な生徒指導は、視聴者の心を大きく揺さぶった。今回は、『GTOリバイバル』放送に際して、1998年版の『GTO』を振り返ってみよう。
■窪塚洋介に小栗旬…豪華俳優たちが出演した若手時代
1998年のドラマ『GTO』には、現在も活躍中の俳優が数多く出演していた。まずは、元暴走族リーダーの教師・鬼塚英吉を演じていたのは当時24歳の反町隆史さん。反町さんの鬼塚は、まさにハマリ役だった。チャラさはありつつもエネルギーに満ち溢れ、生徒に対し全力でぶつかっていく姿に、「こんな教師がいたらいいな」と思った視聴者も多いのではないだろうか。
そして、ヒロイン・冬月あずさを演じていたのは今なお変わらぬ美しさの松嶋菜々子さん。気が強い、スチュワーデスを目指しているなど原作との違いはあれど、鬼塚との掛け合いは面白く、次第に教師として目覚めていく様子も見ごたえがあった。
このドラマを機に夫婦になった二人が、今回の『GTOリバイバル』で再び鬼塚&冬月コンビを演じてくれるのは胸アツ展開である。
生徒役も豪華キャストが揃っていた。文武両道でクールな村井国雄を演じていたのは、坊主頭と強い目力が印象的な池内博之さん。暴走族のリーダーだった亡き父への確執を鬼塚に突かれ、感情をあらわにするシーンでは迫真の演技を見せた。
天才高校生の菊池善人を演じていたのは、19歳の窪塚洋介さんである。生徒で最も存在感を放っていたのは、彼だったのではないだろうか。菊池は頭が良すぎるために周囲の人間を見下し、教師いじめの主犯格になっていた。窪塚さんはそんな“暴力はしないが厄介な問題児タイプ”の菊池を見事に演じきった。
あどけなさが残る15歳の小栗旬さんにも注目だ。演じていたのはいじめられっ子・吉川のぼるで、飛び降り自殺を図ったところを鬼塚に助けられている。鬼塚の言葉に意を決した彼は、体育館のステージでパンツ一枚になっていじめを告発した。連続ドラマのレギュラー初挑戦ながら、体を張った演技を見せるとはさすが小栗さんである。
意外なのは、第10話で神南学園の生徒役としてチラッと出演した玉木宏さんだろう。玉木さんは当時18歳で、1998年にデビューしたばかり。登場シーンは数秒で、役名もなかったため「玉木です」と本名を名乗っている。