■総勢24名をあなたは見つけられるか…松原タニシ、コウメ太夫、ほか…

 これまでの作品では作中に一人、二人の“お笑い芸人”が登場していたものばかりだったが、一方で作中の随所に芸人たちが姿を見せる、ちょっと意外な“ホラー映画”も存在している。

 “事故物件”に住み続ける芸人・松原タニシさんの著書を原作とした2020年公開の映画『事故物件 恐い間取り』こそ、数多くの“お笑い芸人”を登場人物に起用したホラー映画だ。

 とある“事故物件”に住むこととなったお笑い芸人・山野ヤマメ(亀梨和也さん)を主人公に、彼の周囲で引き起こされる怪奇現象や、出世とともに彼に近寄ってくる不気味な“影”の脅威を描いていく。

 豪華な俳優陣はもちろんのこと、本作には非常に多くの“お笑い芸人”たちが配役されている。その登場人数はなんと総勢24名。

 独特のメイクと奇声が特徴的なコウメ太夫さんをはじめ、お笑いコンビの「よゐこ」や「安田大サーカス」、「オジンオズボーン」といった面々が名を連ねる。

 さらに紺野ぶるまさん、代走みつくにさん、みょーちゃんさんといった数々の“お笑い芸人”たちが勢ぞろいし、物語のさまざまな箇所に登場しているのだ。

 その役柄も有名タレント、ひな壇芸人、幽霊と多種多様。しかも原作者である松原タニシさんも本編のどこかに登場しているというのだから、驚かされてしまう。

 なかにはメイクを落としたすっぴん姿だったり、普段とはまったく異なる雰囲気のキャラクターだったりと、その登場シーンのすべてを初見で見極めるのは非常に難しいだろう。

 数々の“事故物件”が巻き起こす不穏な事件・惨劇はもちろん、作中に登場している“お笑い芸人”たちの姿も、ぜひ見つけ出してみてほしい。

 

 コミカルな立ち振る舞いや卓越した話術で人々を“笑い”の渦に巻き込む“お笑い芸人”たちだが、ホラー映画のなかでは普段の姿から一変、役に徹する“俳優”としての一面を垣間見ることができる。彼らが作中で見せる一味違った演技の数々は必見である。

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