『鬼滅の刃』に『ガンダム 水星の魔女』、『呪術廻戦』にも…最後まで見逃せない! 重要すぎた「アニメCパート」の画像
『鬼滅の刃 柱稽古編』(C)吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

 地上波で放送されているおもなアニメは本編を2つのパートに区切り、OP後からCM前までのAパート、CM後からED前までのBパートと分けられている。しかしアニメによってはED後に、Cパートという数秒から数分という短い尺の映像が流れることもある。

 “おまけ”的な印象を受けるCパートだが、なかにはその後の展開に大きくかかわる超重要なシーンが刺し込まれる場合もあるため、ED後も決して油断はできない。今回は、そんなアニメCパートで流された超重要シーンをいくつか紹介していこうと思う。

■感情の整理が追いつかない!『鬼滅の刃』

 まずは、『鬼滅の刃 遊郭編』の第3話「何者?」から紹介しよう。

 “上弦の鬼”が潜む遊郭に潜入した炭治郎たち。荒れた部屋で泣いている少女を見つけた善逸は、花魁として潜んでいた上弦の鬼・堕姫と遭遇する。善逸は堕姫がおこなう少女への暴力を制止したことで怒りを買い、障子ごと突き破る勢いで殴り飛ばされ気絶してしまう。そして別の場所に潜入していた炭治郎が、夜の遊郭に流れる不穏な匂いを感じるところで、EDを迎える。

 ED後のCパートでは、目を覚ました善逸が少女たちに看病されている様子が描かれている。先ほどの騒動から一転、皆笑顔でコミカルさを交えつつ善逸の優しさが垣間見える展開となっているのだ。

 しかし、ここから急展開を迎えるCパート……。感謝を伝えて部屋を去った少女たちを善逸が笑顔で見送ると、静寂のなか天井から堕姫の帯が垂れてきて善逸を一瞬で包み込んでしまうという恐怖のラストシーンが描かれているのである。

 ED中、気絶した善逸の安否を気にした視聴者は多いと思うが、Cパートでその無事が確認され安堵した人も多かったはず。しかし、そんな視聴者を最後の最後で再び不安にさせるという緩急の激しいこの展開と構成は、制作側にしてやられたと感じてしまう。

 ちなみに、善逸は第5話で帯のなかに捕らわれた状態で再登場するが、第3話のCパートを見逃してしまっていた人からすれば「なんで?」となってしまう超重要シーンであったと言えるだろう。

■絶句とはまさにこのこと『機動戦士ガンダム 水星の魔女』

 続いては『機動戦士ガンダム 水星の魔女』第12話「逃げ出すよりも進むことを」の、Cパートを紹介しよう。

 2機のガンダムの襲撃によって、プラント・クエタ周辺宙域は混沌の戦場と化してしまう。はぐれたミオリネと合流するために奔走する主人公のスレッタは、途中で母のプロスペラが目の前で人を殺したことに動揺する。だがプロスペラの言葉を受けて、状況によっては人を殺すことにも意味があると知り、エアリアルに乗って見事敵を撃退したところでEDとなるのだった。

 そして始まったCパート。負傷した父・デリングを運んでいるミオリネが敵に銃口を向けられ、万事休すとなってしまう。そこへ、エアリアルに乗るスレッタが壁を破壊し救助にやってくるのだが、スレッタはエアリアルの右手を大きく振りかぶり、銃を持った敵を文字通り“ぺちゃんこ”にしてしまうのである。

 コックピットから出てきたスレッタがエアリアルから転げ落ち、粘っこい血の音を鳴らしながらミオリネに歩み寄る。笑顔で血まみれの手を差し伸べてきたスレッタに対し、ミオリネは「人殺し……!」と告げるのだった。

 母が犯した殺人に動揺していたスレッタが、数分後には平然と人を潰して殺すというあまりの衝撃的な展開には、多くの視聴者が絶句したことだろう。

 ちなみにこのシーンはシーズン1の最終回であったため、視聴者はシーズン2の放送開始までの3カ月間、先の展開に悶々とするという地獄を味わわされたのである……。

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