■まれにみられる特殊演出や同キャラ対戦でのみ聞ける特殊ボイスがニクい!

 当時の格闘ゲームでは定番となっていた「隠しコマンド」も、本作には仕込まれています。ゲーム起動後のデモ画面で隠しコマンド「上X下B左L右R」を1回入力すると同キャラ対戦が可能になり、2回入力すると隠しキャラクターが登場し使用できるようになります。隠しキャラクターはストーリーモードで出現するキャラでもあるので予想できた人も多かったと思いますが、同キャラ対戦ぐらいは最初から入れてあってもよかったのでは……と思ったりも。

 隠しコマンドのほかに隠し演出も用意されていて、必殺技の防御時に「はじく」を失敗するとピッコロの腕がちぎれて再生するシーンや、18号のジャケットがはだけたりするシーンが見られることもあります。

 また、同キャラ対戦時に、例えば悟空対悟空の場合は「界王拳」や「元気玉」使用時にボイスが付くなど、同キャラ対戦でのみ聞ける必殺技のボイスやバトルボイスが、ほとんどのキャラに存在するのです。

■ファイナルバトルでは世界最強の“あの男”が参戦!?

 さらに、オプションで設定できるゲームランクが「きびしい」以上の難度で、ストーリーモードで条件を満たすと、ゲームクリア後に「ファイナルバトル」が出現!

 そこではなんと、世界最強の格闘家「ミスターサタン」を選択できるのです! ……といっても、サタンを選択できるだけで、実際に操作してセルと戦ったりすることはできないものの、原作さながらのシーンを楽しめます。正直、難度的に結構大変なのですが、ファンならば見ておきたい名(?)シーンと言えるのではないでしょうか。

『ドラゴンボール』の初めての対戦格闘ゲームということもあり、後発の、とくに名作といわれている『超武闘伝2』などと比べると残念な部分も確かにあります。とはいえ、ゲームの中にちりばめられた『ドラゴンボール』への“愛”の大きさはプレイヤーにも伝わるほどのもので、それが当時の子どもたちを夢中にさせたのではないでしょうか。

 現在、スーパーファミコン実機以外に遊ぶ方法はほとんどありませんが、機会があったらぜひプレイして『ドラゴンボール』のネタを楽しんでみてもらいたいですね。

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