1994年3月19日にスーパーファミコン用ソフトとして発売された『スーパーメトロイド』(任天堂)が、本日で30周年を迎えました。ファミコンディスクシステム用の『メトロイド」(1986年)、ゲームボーイ用の『メトロイドII RETURN OF SAMUS』(1991年)に続くシリーズの3作目にあたる本作は、現在まで人気が続く同シリーズを確立させた作品ともいわれています。ファミコン、ゲームボーイ、そしてスーパーファミコンで花開いた、宇宙が舞台の探索型アクションの傑作を、30周年という節目に振り返ってみたいと思います。
■探索型アクション『メトロイド』がパワーアップを遂げてスーファミに登場
1986年8月16日にディスクシステムで発売された第1作『メトロイド』。宇宙海賊の本拠地である要塞惑星ゼーベスを破壊するというミッションを受けた主人公サムス・アランが、ゼーベスを攻略するアクションアドベンチャーでした。『スーパーメトロイド』では、再び惑星ゼーベスでメトロイドを巡る戦いが繰り広げられます。
敵がひしめく広大なマップを歩き回ってアイテムや武器などを集め、それらを駆使して新しい道を開いていくという探索型アクションは、のちに「メトロイドヴァニア」と呼ばれるジャンルとなります。
『スーパーメトロイド』は『メトロイド』から引き継いだ探索型アクションの面白さが大幅にパワーアップ。また、ゲームの面白さだけでなく、開始直後のプロローグ的はカットシーンと字幕という映画のような演出が入るなど、グラフィックス面も大きく進化していました。
■遊びごたえ満点の探索アクション! その難しさは折り紙付き?
マップを歩き回り、モーフボール(いわゆる“丸まり”)やスクリューアタック、ウェイブビームなどなど、特徴的なパワーアップや武器を手に入れ、攻略を進めていくのは本作の最大の醍醐味です。
しかし、それらを使い分けてトラップや謎を解けたとしても、最後にモノをいうのはプレイヤーの腕前。初代『メトロイド』に比べればだいぶ優しくなった気もしますが、難度の高めな歯ごたえのある硬派なアクションゲームという印象も強いです。とはいっても理不尽ではなく、入手したアクションや武器を駆使して何度もチャレンジしていればなんとかクリアできる、そんな絶妙な難しさが本作の魅力でもあります。
ただ、攻略とは別の意味で難儀だったのがジャンプの挙動です。
『メトロイド』ゆずりのふわっとしたジャンプの挙動は非常に感覚がつかみづらく、しょっちゅう足を踏み外しては縦長のマップを一番下まで落下していました。特別なエンディングを見るならともかく、基本的には制限時間のないゲームではあるので、時間をかけて慣れはしましたが、いまだにあのジャンプに不得手感がぬぐえないのは筆者だけではないはず。