■『スプリガン』リトルボーイに切り刻まれるアーカム兵士
最後は、原作・たかしげ宙さん、作画・皆川亮二さんによる『スプリガン』(小学館)から紹介したい。こちらは記憶に残っている人も少ないと思われる、あまりにもスピーディなフラグ回収場面だ。
ノアの方舟篇で、アーカムが発掘した巨大オーパーツであるノアの方舟を守るために兵士が配備され、そこへ主人公・御神苗優がやってくる。御神苗と顔なじみの兵士は、恋人の写真を見せ、「来年の春には結婚すんだぜ!!」と嬉しそうに話すが、これがやはり死亡フラグそのもので、予想通りにその兵士は、機械化小隊のリトルボーイの餌食になってしまう。
左腕に仕込まれた噴出型のワイヤーカッターによって、肉体をバラバラにされて抵抗もできず。血の海に沈んだ後には、婚約者とのツーショット写真が残される……。これを見た御神苗は、激しく怒ってリトルボーイへと向かっていくことになった。
以上、モブキャラとはいえ、登場してたったの数コマで殺されてしまった可哀想すぎるキャラクターたち。少年漫画でもやはり、「結婚するんだ」は、フラグが立ってしまうNGワードのようだ。