『Re:ゼロから始める異世界生活』通称『リゼロ』は、原作の小説、アニメ、マンガはもちろんのこと、2019年からはパチスロやパチンコにも採用され、幅広い層に人気を博している作品だ。
同作はもともと小説投稿サイト『小説家になろう』で2012年に連載開始された小説で、テレビアニメ版は2016年に放送開始と新しい作品ではないが、小説は今も連載中(既刊36巻)。アニメ第3期の製作も決定しており、2月27日にはキービジュアルの第一弾も公開となった。
そこで今回は、パチスロやパチンコで『リゼロ』を知ったという人に向けて、なぜメイドがいるのか? 「死に戻り」「俺を選べ」とは? 「白鯨」ってなに? などなど気になるポイントを解説したい。重大な先バレ、もといネタバレはないので未見の人も大丈夫だ。
■死に戻りとは?『リゼロ』のあらすじと設定
『リゼロ』の主人公は17歳の男子高校生、ナツキ・スバルだ。スバルが深夜のコンビニで夜食を買った帰りに、いきなり異世界に召喚されるところから物語は始まる。
スバルは姿や身体能力など、現実世界のままの状態で召喚される。彼には「異世界もの」でよく見られる“チート”的な能力はないものの、異世界に召喚された際に、一つの能力が与えられた。それこそが「死に戻り」である。
「死に戻り」とはその名の通り、自身が死を迎えた場合、ある時点の自分に記憶を引き継いだまま戻る、死によってタイムリープする能力だ。RPGなどのゲームで、死んだらセーブポイントまで戻って復活することを想像すると分かりやすいだろう。
この能力のことを誰かに話そうとすると、「何者かの黒い手」で心臓を握り潰されるような痛みに襲われるため、スバル本人しか「死に戻り」のことを知らない。そのため、スバルは誰とも苦しさを共有できない孤独な戦いを強いられることになる。この「死に戻り」の設定が『リゼロ』の面白さの大きなポイントだ。
スバルは、異世界に転生して困っていたところを助けてくれたハーフエルフの美少女・エミリアに好意を持つ。スバルがエミリアや周囲の人のために戦って、何度も「死に戻る」というのが『リゼロ』の基本的なストーリーだ。シリアスとコメディをジェットコースターのように行き来するのが見どころの作品になっている。
■メイドは何者?白鯨とは?レムが人気の理由
エミリアのそばにいるために、スバルはエミリアが身を寄せているロズワール邸で雇ってもらうことになる。
そこで働いているのが鬼族のメイドであるラム&レムの姉妹だ。パチンコ『Re:ゼロから始める異世界生活 鬼がかりver.」のネーミングにも使われている「鬼がかり」とは、2人が鬼族であることからできた「神がかり」の造語である。『リゼロ』という作品を知らなくても、パチンコ・パチスロファンなら、このメイドキャラはすっかりおなじみになっているだろう。
特に、青髪のレムは作中で一番人気のキャラクター。メインヒロインであるエミリアが『このライトノベルがすごい!』女性キャラクター部門2017年版で8位だったのに対して、レムは2位だったことからもその人気が伺える。
レムがなぜそこまで人気なのかと言えば、「神回」と名高いアニメ1期第18話「ゼロから」で、レムのひたむきさに心を打たれた人が多かったからかもしれない。この「ゼロから」の放送前には、首都圏の主要駅に「最低で、最高で、絶望で、希望で、そして……心灼く25分45秒が始まる。」と書かれた大型広告が掲示されたことも話題になった。
詳細な内容を説明することは避けるが、感動的な回であることは間違いない。2期まである長い作品ゆえに食指が伸びないという人も、アニメ18話までは見てみることをオススメする。
そしてパチンコ・パチスロにも登場する「白鯨」は、この「神回」の直後に戦うことになる魔獣だ。ゲームらしい言い方をするとボスキャラというところだろう。圧倒的に巨大な空飛ぶ鯨で、スバルたちと激闘を繰り広げる。