■熱いストーリー展開も魅力だった
『Gガンダム』はストーリー展開も非常に熱かった。個性的なキャラとガンダムが続々と登場する序盤、東方不敗・マスターアジアが登場し急展開を見せる中盤、そして、国の覇権とファイター自身のプライドを賭けたライバル対決と続き、クライマックスでは、コロニーそして地球をも飲み込もうとする超巨大なデビルガンダムが登場する。
第48話「地球SOS! 出撃ガンダム連合!!」では、そのデビルガンダムを倒すべく各国さまざまなガンダムが助けに駆けつけてくる。作中で登場したノーベルガンダムやマンダラガンダムのほかにも、過去シリーズの初代ガンダムやZガンダムやガンダムF91、さらには次番組である『新機動戦記ガンダムW』からウイングガンダムの姿もあり、ファンには嬉しいシーンとなっている。
そして最終回第49話「Gガンダム大勝利! 希望の未来へレディ・ゴーッ!!」では、生体ユニットとして取り込まれていたヒロインのレイン・ミカムラを助け出し、ドモンとレイン2人の愛の力で繰り出すアニメ史に残る必殺技“石破ラブラブ天驚拳”でデビルガンダムを撃破し地球を救う。
このように『Gガンダム』は、第1話から最終話まで少年漫画のような熱くてワクワクする展開が続いた。
今回は、放送30周年を記念して『Gガンダム』の魅力をあらためて紹介してきた。本作は、癖の強いキャラクター、国の特徴を生かした個性的なガンダム、少年漫画のような熱いストーリー展開でファンの胸を熱くさせるものだった。
そして、忘れていけないのは、のちに“アナザーガンダム”と呼ばれる“自由なガンダム”を誕生させたということだろう。本作がなければ『ガンダム00』『鉄血のオルフェンズ』『水星の魔女』など、オリジナルの世界観を持ったガンダムたちはもしかしたら誕生していなかったかもしれない。
『Gガンダム』はガンダムの歴史を語る上で欠かせない作品なのだ。