『高橋名人』に『コンボイの謎』も…40年近く経った今もクリア不可能!? 子どもたちを絶望の淵に突き落とした「ファミコン鬼難易度ゲーム」の画像
ファミコンソフト『高橋名人の冒険島』(編集部撮影)

 ファミコン時代のゲームソフトで印象に残っているものは、いったい何だろうか。感動的なストーリーのソフトだったり、独創的な世界観のソフトだったり、特徴的な作品は印象に残りやすい。

 その中でも、特に難易度が高すぎるゲームは、一度プレイしたら忘れられないもののひとつ。近年ではアーカイブの配信などでファミコン時代の名作に触れるチャンスも増えてきたが、昔のタイトルを久しぶりにプレイして、そのあまりの「ムズさ」に驚いた経験がある昭和世代は少なくないだろう。

 あまりの難しさに、すぐにコントローラーを投げられてしまうこともあったファミコン時代の鬼難易度ゲームたち。今回は40年近くたった今も、その難しさでプレイヤーを絶望の淵に突き落とすファミコンの名作たちを紹介する。

■パズルゲーなのに、アクション要素も強い『チャンピオンシップロードランナー』

 まずは、ファミコンへは1985年に移植された『チャンピオンシップロードランナー』(ハドソン)だ。1983年発売の『ロードランナー』の上級者バージョンで、画面内にある全ての金塊を回収し、ゴールするというパズルゲームだ。

 プレイヤーができるのは足元のブロックを消すことぐらいで、どこのブロックを消して金塊を回収をするのか、敵ロボットをどうやって誘導するのか、そのロボットをどうすれば足場にできるのか、といったパズル的思考が要求される。

 もちろん、パズル要素が強いゲームだが、アクション要素も強い。消したブロックが復活するので、その前に素早く金塊を回収してタイミングよく移動する必要があったり、追いかけてくるロボットから瞬時に逃げないといけなかったりと、アクションのテクニックも要求される。本作では『ロードランナー』の作者ダグラス・E・スミス氏のもとに送られてきた一般ユーザーが作ったステージが採用されており、ノーヒントでクリアするのはまず不可能ではないかと思われる高難易度なものばかり。もともと難しかった『ロードランナー』が、ファンによってハードルがさらに上がったのが本作だ。

 令和の時代にプレイしても、パズルやアクションの難しさに頭を抱えること間違いなしだろう。

■シューティングゲーとしてもムズイ『頭脳戦艦ガル』

 1985年にデービーソフトから発売された『頭脳戦艦ガル』もまた、鬼難易度ゲームとして有名なタイトルだろう。

 そもそもこのゲームは、「スクロール・ロールプレイングゲーム」と称しているが、中身は「縦スクロール型のシューティングゲーム」という、ゲームを始める前から困惑するポイントがある。

 シューティングゲームとしてももちろん、驚異の難易度を誇っている。3種類のエリアを舞台に、パーツを集めて100個集めることでラスボスと戦うことができるシステムなのだが、『頭脳戦艦ガル』にはコンティニューが存在しない。にもかかわらず、コンティニューなしで「パーツを100個集めろ」という高いハードルが用意されているのだ。

 さらには、ラスボスとの戦闘には、時間制限があるというシステム。ラスボスはスクロールとともに移動し、スクロールアウトする前に倒さなければならない。倒しきれなかった場合は、エリア1からの再スタートとなる鬼仕様。パッケージにひっかけられた人も多く、そのうえ難易度も鬼……というゲームだった。

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