『FF7リバース』は「伝説と再び出会う、準備はいいか。」歴代『ファイナルファンタジー』の「名キャッチコピー」の画像
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 プレイステーションで生まれた名作『ファイナルファンタジーVII』のリメイク作第2弾となる『ファイナルファンタジーVII リバース』の発売が2月29日に迫っている。2月7日には発売に先がけて体験版の配信も行われ、21日のアップデートでは、広大なワールドマップの探索が一部体験できる「ジュノンエリア編」の追加が予定されている。

 現代に合わせてチューンナップされたリアルな『FF7』は2024年のゲーム業界でも再注目のコンテンツで、まさに本作のポスターに使用されているキャッチコピー「伝説と再び出会う、準備はいいか。」という文言通り、期待感でファンが盛り上がりを見せている。

 さて、国民的RPGのひとつである『FF』シリーズでは、これまでもテレビCMや雑誌広告などで、名「キャッチコピー」が生まれてきた。それらはいずれも、どんな作品になっているのか期待感をあおるもので、プレイ後に見返すと納得するものばかり。

 今回は、そんな『ファイナルファンタジー』シリーズに使われたキャッチコピーたちを見ていきたい。

■「この悲劇、忘れない。」

 まずは、後の『FF』シリーズの定番要素がさまざま盛り込まれることとなった、『ファイナルファンタジーII』から、「この悲劇、忘れない。」というキャッチコピーだ。

 これは2001年に発売されたワンダースワンカラー用のリメイク版の箱裏に使われたもので、ドラマチックな『FF2』の内容を想起させるもの。

 今や知らない人のほうが多いであろう、『FF』シリーズ全体のテーマ曲、クリスタルが関係するストーリー、キャラクターの顔グラフィックの表示と、のちに定番となった要素が多く実装された同作。また、究極魔法であるアルテマも『FF2』が初登場である。

 1988年のファミコン版発売時は、雑誌広告などで「かつてない壮大なストーリーを秘めた、ドラマチックRPG」というコピーがつけられていたが、その後のシリーズの方向性となった「ドラマ性重視」のRPGという点でも、『FF2』はターニングポイントと言える。

 冒頭でいきなり黒騎士に敗北し、その後も仲間の犠牲が尽きない、当時のRPGとしては悲劇的なストーリー。まさに「この悲劇、忘れない。」である。プレイヤーの写し身となるのが定番だった主人公が喋るのも、よりドラマ性を高めた要因の1つとなった。

■テレビCMにも使われたドラマチックなキャッチコピー

『FF』シリーズのキャッチフレーズの中でも、特に有名なのはこれだろう。『ファイナルファンタジーX』のテレビCMでも使われた「世界一ピュアなキス。」だ。

 RPGというよりは、恋愛ゲームのようなキャッチフレーズだが、実際にゲームをプレイした人にとっては納得の一文だろう。『FF10』の名シーンの、そのままの内容なのだ。

 おろらく、これは主人公であるティーダとヒロインであるユウナのキスシーンのことを指す。ティーダとユウナの身の上や、そこに至るまでの経緯がドラマチック。そして、当時、最新のゲーム機であるプレイステーション2の性能を活かした、美麗なムービーと、そこに流れる名曲「素敵だね」で、展開がさらに盛り上がる。まさに名シーンなのである。

 そんな名シーンをピンポイントで狙ったかのようなキャッチフレーズが「世界一ピュアなキス。」だ。『FF』シリーズのキャッチフレーズは、大体が解釈の幅が大きい、ゲーム全体をさしたものであるが、『FF10』のキャッチフレーズは、プレイした人ならほぼ同じシーンが思い浮かぶだろうという、異色のキャッチフレーズだ。

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