『日々ロック』二階堂ふみに『ソラニン』宮﨑あおいも…歌唱力に脱帽! 漫画実写化作品で“歌手”や“アイドル”を演じた女優たちの画像
『日々ロック』DVD(松竹)

 2023年に社会現象まで巻き起こした人気作『【推しの子】』が、2024年に実写化されることが決定し、キャラクターを演じる俳優たちに注目が集まっている。本作においての伝説のアイドル・アイを演じるのは、乃木坂46出身の齋藤飛鳥さん。アイドル経験のある齋藤さんだが、ルックスはもちろん、歌唱力やダンスも見どころのひとつになるだろう。

 今回は、本作のみならず、数々の実写化作品で歌手やアイドルを演じた俳優たちについて見ていこう。

■ファンを熱狂させる姿はまさしく“アイドル”! 『日々ロック』二階堂ふみ

 2010年から『週刊ヤングジャンプ』(集英社)で連載された榎屋克優さんの『日々ロック』は、いじめられっ子の主人公が“ロックスター”を夢見て奮闘していく音楽漫画だ。大胆なタッチで描かれた作者独特のパワーに溢れた一作だが、2014年には同名タイトルで実写映画版が公開されている。

 映画版のなかでロックの道を突き進む主人公・日々沼拓郎に多大な影響を与えることとなるアイドル・宇田川咲を演じたのは二階堂ふみさんだ。

 多くのドラマや映画に出演するのみならず、バラエティ番組の出演や文筆活動といったマルチな活躍を見せる二階堂さん。実は映画版の監督を務めた入江悠さんとは面識があり、二人が初めて仕事場で出会ったとき、彼女はまだ16歳くらいだったという。久々に再会した二階堂さんに対し、監督は「責任感と意思の強さが増した」と、より女優として力をつけていることを実感したと明かしている。

 そんな監督の見立て通り、二階堂さんは自身が演じる宇田川咲が“アイドル”であることから、彼女が作中で着る“アイドル衣装”について、自らアイデアを用意し提案したりと積極的に取り組んでいたという。

 今作では“ライブの臨場感”を重視するため、歌唱シーンも別撮りなどを行わず、1曲まるごと長回しのスタイルで撮影。二階堂さんは本物さながらの“アイドル”として、歌唱力や表情、ダンスで会場をおおいに沸かせていた。彼女がスクリーンの上で見せる迫力満点のライブシーンは、本作の大きな見どころだと言えるだろう。

■高い親和性で生まれた新たな“EIKO”像『パリピ孔明』上白石萌歌

 2019年から『コミックDAYS』(講談社)にて連載が開始された『パリピ孔明』は、原作担当の四葉夕卜さん、漫画担当の小川亮さんのタッグが贈る、転生と音楽の要素を融合した一作だ。

 “三国志”で有名な軍師・諸葛亮孔明が現代の日本へと転生し、ひょんなことから知り合ったシンガーソングライターの“軍師(マネージャー)”として、卓越した知略を武器に活躍していく。

 本作はその高い人気から2023年にテレビドラマで実写化されており、豪華なキャスト陣と作中で奏でられるハイクオリティな音楽が話題を呼んだ。

 ドラマ版でシンガーソングライターの月見英子を演じたのが、『義母と娘のブルース』や『羊と鋼の森』といった数々のドラマ、映画で活躍する上白石萌歌さんである。本作では、人生で初というブリーチをかけた“金髪姿”を披露した。

 2015年から歌手としても活躍している上白石さん、『パリピ孔明』ではシンガーソングライターという役柄から“歌”を披露するシーンが非常に多く、アコースティックギターを使った“弾き語り”もあったりと、撮影が休みの日も“音楽漬け”の日々を送っていたようだ。

 彼女の圧倒的な歌唱力は視聴者の心をあっという間に惹きつけ、作中に登場した数々の名曲はアーティスト“EIKO”名義でアルバムとしてリリースされた。

 上白石さんは今回演じた月見英子について、「私自身、歌うことがすごく好きで。でも、歌うことへの憧れの中で、何回もくじけたことがあった。そういう姿がすごく似ているなって思うので、『英子、よかったね』と言う気持ちでいますね」と、明かし、“EIKO”としてアルバムを世に放つことができたことを喜んでいた。

 キャラとの高い“親和性”があったからこそ、数々の名曲が生まれ、多くの視聴者の心を揺れ動かすことになったのかもしれない。

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