期待してた続編なのに何か違う!? 前作からガラリと内容が変わってしまったレトロゲームの「2」たちの画像
『ソンソン』(編集部撮影)

 好きなゲームの「続編」が発表となると、ワクワクが止まらないのは今も昔も変わりません。ファミコンやPCエンジンといった時代にも、高い人気から「2」が作られたタイトルは作品はありましたが、「続編が前作とまるで違う」というパターンも少なくなく、困惑した経験もあるのではないでしょうか。今回はそんな、第1作からガラリと形が変わった……でも面白かったレトロゲームの「続編」を紹介したいと思います。

■アクションRPGに変貌した『ソンソン2』その正体は……!?

『ソンソン』(カプコン)は1984年からアーケードで稼働した、強制横スクロールのアクションシューティングゲーム。黒一色の背景に、カラフルなフルーツや野菜が配置されているというグラフィックで、サルのソンソンとブタのトントンを操作する、ファミコンでの移植版では協力プレイも楽しいゲームでした。

 その続編となるのが1989年1月27日にNECアベニューから発売されたPCエンジンの『ソンソン2』です。

 第1作と比べるとだいぶマイナーとなる『ソンソン2』は、モチーフこそ『ソンソン』と同じく西遊記ではあるのですが、ゲームシステムはシューティングではなく、横スクロールのアクションゲームに変更されました。体力ゲージやマジックポイントのゲージなんかもあり、敵を倒してお金を貯め、道中でアイテムを購入しつつボスを攻略するという内容で、前作とはガラリと雰囲気が変わってます。難度もちょっと高く、当時、筆者もクリアできませんでした。

 それというのもこのゲーム、実は1987年からアーケードで稼働されていたアクションゲーム『ブラックドラゴン』(カプコン)をベースに移植されたゲームだからなのです。『ソンソン』の続編でありながら、中身は『ブラックドラゴン』という、ここまでややこしい続編もそうないのではないでしょうか。

■大人になった感ある? つい下突きをしたくなるサイドビューアクション『リンクの冒険』

『ゼルダの伝説』(任天堂)の記念すべき第1作目は、ディスクシステムで発売された見下ろしタイプで画面切り替わり型のアクションRPGでした。いまや世界的なタイトルになった『ゼルダ』ですが、その続編である『リンクの冒険』(任天堂)は、まったく別のタイプのアクションRPGとして発売されました。

 一般的なRPGのようなフィールドにシンボルエンカウトを採用。敵と接触すると横スクロールのアクションバトルとなります。前作とまったく異なるゲームになっており、リンクの等身は高くなったにも関わらず、繰り出す剣攻撃は前作譲りのちまちまさじゃ不思議な操作感覚でした。

 しかし、ゲームを進めて覚える下突きは強力で、敵の上でぴょんぴょん飛び跳ねるように連続で攻撃を叩き込めるのが快感でした。当時視点でも結構難しいゲームで何とかクリアした覚えはありますが、これ以来、横スクロールのシリーズが出てないのは、人気的にもイマイチだったのかもしれません。第1作はおろか、その後のシリーズとは大きく違う、異色の『ゼルダ』と言えるでしょう。

■アクションは健在なれど(難解な)RPG要素がプラスされた『ドラキュラII 呪いの封印』

 ディスクシステムで発売されたゴシックホラーアクションの名作『悪魔城ドラキュラ』(コナミ)の続編『ドラキュラII 呪いの封印』。当時、流行りつつあったRPGの流れに乗ったのか、基本的には横スクロールアクションゲームですが、街で住人と話して情報を得て、各地域のステージで謎を解くといったRPG要素が盛り込まれた作品でした。

 ただ、街の人から聞いた情報に嘘があったりとか、そもそもヒントが少なく謎ときが難しかったりとかアクション以上に難度の高いゲームでした。名曲「Bloody Tears」が生み出された作品として本作の存在意義を唱える方も多いと思いますが、RPGらしくレベルアップ要素があったり、時間経過で昼と夜を行き来して、夜になると街でも敵が出現したりと個性的な部分もあり、個人的には結構好きなシリーズでもあります。

『悪魔城ドラキュラ アニバーサリーコレクション』に収録されているので今でも遊べるのは嬉しいのですが、海外版なのでセリフが全部英語なのが残念です。日本語化パッチを期待するファンも多いのではないでしょうか。

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