■今さら人に聞けない「これまでのあらすじ1000ワード」
本記事では、これまで見たことがない方のために、同シリーズのあらすじを紹介しよう。ストーリーの根底にあるのは、人為的な遺伝子操作によって誕生した「コーディネイター」と、遺伝子操作をせずにありのまま誕生した「ナチュラル」という2つの人種間における確執だ。
物語の舞台はC.E.(コズミック・イラ)71。スペースコロニー郡「プラント」に住むコーディネイターたちは、身体能力や空間認識能力が高く、そのため、地球に住むナチュラルにとって彼らは「超人」と呼べる存在であり、恐怖の対象だった。
その確執が顕在化し、プラントと地球連合は戦争状態に陥る。その戦争に翻弄されたのが、『SEED』主人公キラ・ヤマトとアスラン・ザラだった。コーディネイターである2人は幼年期には親友であったが、家庭の事情で離ればなれに。アスランは地球連合軍の核攻撃によって母親を失ったことで、プラントの軍隊「ザフト」の一員となる。そしてナチュラルの友人を守るために地球連合軍として戦うキラと戦時下で再会し、敵対することとなった。
悩みと葛藤を抱えながら、2人はそれぞれ守るべきもののために戦う。だが次第に、地球連合軍とザフトのやり方に違和感を覚えるようになり、それぞれ軍を脱走。反戦派のラクス・クラインを筆頭とした第三勢力として、戦争に介入する。苦難の末、裏で糸を引いていたラウ・ル・クルーゼを倒し、戦争は終結。『SEED』は幕を閉じる。
そして、続編『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』ではC.E.73を描かれ、地球連合軍によるプラント襲撃事件が発生し、再び戦争に突入する。新たな主人公シン・アスカは、ザフトのエリートパイロットとして、戦争に参加。ストーリー中盤で地球連合軍のステラ・ルーシェと出会う。
強く惹かれ合うシンとステラだったが、薬物投与や人体改造を施された「エクステンデッド」であるステラは精神的に不安定なうえに、また戦争の道具として利用されていた。2人は戦場で敵として再会し、シンはステラを説得する。だが、その直後、ステラはキラに撃墜され、「シン、好き」と想いを告げながらシンの腕のなかで死亡。それ以来、シンは激しくキラを憎むことになる。
ストーリー終盤で、何を信じればいいのか分からなったシンはアスランに敗北。戦争終結後にキラやアスランと和解し、握手を交わす。そして、物語はC.E.75を舞台にした劇場版『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』へと続いていく。
劇場版最新作『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』は前述したとおり、ロケットスタートを切った。歴代劇場作品では最高記録となっている1982年の映画『機動戦士ガンダムIII めぐりあい宇宙編』(約23億円)を超えるのも夢ではないだろう。ガンダム史上、歴史的名作となる可能性を秘めた『FREEDOM』を鑑賞しに、劇場に足を運んでみてはいかがだろう。