■イケメンぞろいだった「ダーク・キングダム四天王」
最後は、『美少女戦士セーラームーン』に登場した「ダーク・キングダム四天王」を振り返ってみよう。彼らは「ジェダイト」「ネフライト」「クンツァイト」「ゾイサイト」からなる敵幹部集団で、全員がアイドルのようなルックスの良さだった。
中でも初代アニメ版でのクンツァイトとゾイサイトは注目の二人。というのも、アニメでの彼らはなぜか恋人同士ということになっていたのだ。ゾイサイトは原作でも女装をしていたが、アニメ版では口調や仕草も含めて、最初から女性のように描かれていた。
クンツァイトへの愛情表現も、嫉妬したり弱いところを見せたりと、とにかくかわいい。関係ないが、攻撃の掛け声が「ゾイッ」なのもかわいい。一方のクンツァイトもゾイサイトに包み込むような愛を見せていて、本編のストーリーとは別に二人の物語が気になるものだった。
ネフライトは、初代アニメ版での大阪なるとの悲恋が見どころだ。最初は幻の銀水晶目的でなるに近づくが、一途な彼女の愛を受けて次第に心に変化が起こるネフライト。妖魔の攻撃から咄嗟になるを守った自分に戸惑いながらも、涙を流しながら自分を助けようとする彼女を見てついに心を開いた。
最後になるを守って命を落とす姿は、胸が締め付けられたものである。二人でチョコパフェを食べにいく未来が訪れてほしかった。
やや男尊女卑の傾向がある金髪イケメンのジェダイトは、唯一恋愛描写がほぼないキャラである。妖魔テティスから求愛されていたが、気にも留めずに真面目にセーラー戦士退治に勤しんでいた。だが、クイン・ベリル直属の部下だったこの妖魔テティスがやられたことやこれまでの失敗がベリルの怒りを買ってしまい、永遠の眠りの刑を受けて散って行った。
紹介した男性敵キャラは、みな容姿端麗でスタイルも完璧だった。原作の連載開始から30年以上たった今でも鮮明に彼らの姿を思い出せるのは、やはりそれだけキャラ立ちしていて魅力的だったということだろう。