『テニスの王子様』（原作：許斐剛さん）の２.５次元ミュージカル『テニスの王子様』が２０２３年に２０周年を迎え、今や２.５次元の定番といえるコンテンツに成長した。
のちの人気俳優を多く輩出してきた歴史から「若手俳優の登竜門」とも呼ばれており、実際に斎藤工さんや城田優さんといったイケメン俳優がかつて「テニミュ」に出演していたエピソードは有名だ。
そこで今回は、いま一世を風靡する“テニミュ出身俳優”たちの「テニミュ」時代を見ていきたい。彼らが『テニスの王子様』の世界でどんなキャラを演じ、ファンからどう愛されていたかを紹介しよう。
■低音ボイスの関西弁がセクシーすぎた「初代氷帝・忍足侑士」斎藤工
まずはドラマ『昼顔～平日午後３時の恋人たち～』（２０１４年）や映画『シン・ウルトラマン』(２０２２年）など多くの映像作品で活躍する斎藤工さんだ。「テニミュ」では初代氷帝学園メンバーの忍足侑士役を２３歳の頃に演じている。
斎藤さんが演じた忍足の特徴は、なんといってもセクシーすぎる関西弁だろう。忍足は原作からしてローテンションでどこかミステリアスなキャラなのだが、斎藤さんの美しい低音ボイスが見事にマッチし、彼が喋るだけで耳が幸せになるファンがとても多かった。
また、歌もとても上手く、特徴的な低音が合唱でもよく目立っていた印象だ。一方でダンスは不得手だったのか、ファンの間でよくいじられていた。
筆者としては『Ｄｒｅａｍ Ｌｉｖｅ ３ｒｄ』で氷帝学園の部長・跡部景吾（加藤和樹さん）に挑発するようにつぶやいた「堪忍なぁ、跡部」の色っぽさが忘れられない。現在も美声で知られる斎藤さんだが、その片鱗は「テニミュ」ですでに見せていたわけだ。斎藤さんファンはぜひ聞いてみてほしい。
■加藤和樹さんとのデュエットはもはや伝説！「２代目青学・手塚国光」城田優
日本人の父とスペイン人の母を持つ俳優、城田優さんも「テニミュ」でファンに鮮烈なインパクトを与えた人物だ。主人公の越前リョーマが所属する青春学園テニス部の部長、手塚国光の２代目演者として本作に参加。一挙手一投足にオーラを感じさせる演技は、粒ぞろいの２代目青学メンバーでもとくに際立っていた。
とくにファンの間で語り草になっているのは、跡部を演じる加藤和樹さんとのデュエット「一騎打ち」の熱唱だ。
シーンは関東大会１回戦、青春学園ＶＳ氷帝学園の第５試合目。肩を負傷して満身創痍になりながらも青学の勝利を諦めない手塚と、氷帝学園テニス部２００人の思いを背負う跡部……それぞれの熱い思いを綴った「一騎打ち」を、城田さんが情熱的に歌う。その迫力たるや、原作の手塚が舞台に降り立ったかのような威圧感すらあった。
加藤さんも城田さんにまったく劣らない歌唱を披露。互いのすべてをぶつけあうかのようなデュエットは、まさに「一騎打ち」の名にふさわしい凄みを伴っていた。
城田さんと加藤さんのデュエットは当時の「テニミュ」ファンを震撼させ、今でも"伝説"として語り継がれている。
ツイート
シェア
LINEで送る
