■豪華声優陣と耳に残る主題歌
『GU-GUガンモ』には、魅力的な声優たちが出演していたことにも注目したい。
主人公・ガンモの声は『アルプスの少女ハイジ』ハイジや『キテレツ大百科』の2代目コロ助などで知られる杉山佳寿子さんが、そしてもう一人の主人公・佃半平太を『ONE PIECE』ルフィや『ドラゴンボール』クリリンなどで知られる田中真弓さんが演じている。
そのほか、脇を固める声優陣も、千葉繁さんや塩沢兼人さん、八奈見乗児さん……など非常に豪華だ。今、その顔ぶれを聞いただけでも、アニメ本編を観たくなったという人も多いのではないだろうか。
また、オープニングテーマ 『ガンモ・ドキッ!』、エンディングテーマ『ヒョコポン関係』は、アニメ・アイドルソングのヒットメーカー・森雪之丞さんが作詞作曲を担当しており、まさに“80年代のアニソン”というようなオシャレで耳に残る主題歌だ。
■原作漫画とアニメで違う最終回
実は『GU-GUガンモ』は、原作の漫画版とアニメ版で異なる最終回となっている。
コミックス第12巻漫画版の最終回は、ガンモの正体は実は“鳳凰の卵”であり、さらには孵化が間もなくであることが明かされる。
いつもは表情豊かなガンモが、この回だけは終始無表情だったのが印象深かった。そして、別れを拒む半平太がガンモに飛びついた瞬間、ガンモの体はまさに卵のように砕け、そこから無数の鳳凰のヒナたちが天に飛び立つ……。なんとも悲しくも幻想的なシーンだ。
鳳凰の力により、ガンモとの記憶を全て消されてしまった半平太たち。ある日、半平太がコーヒーを飲もうとした瞬間、ガンモの好物であったことを心のどこかで感じたのか、しかしその理由もわからないまま、ただ涙があふれ出すという切ないラストとなっている。
一方、アニメ版最終回、第50話『ウソ! ヤダ! ダメ! 涙のお別れパーティー前編/後編』では、ガンモの正体は“天界の王子”ということが明かされ、迎えが来たガンモはみんなと涙ながらに別れ天界へ帰って行く。
しかし、母である金の鳥の女王に「そのようなブサイクな体では とても金の鳥の王子として迎えるわけにはいきません」と追い返され、ガンモはもう1年地球で修行することに。そして、喜んで半平太たちのもとへ戻っていくという、明るい最終回で締めくくられている。
アニメ版はハッピーエンドで素敵な最終回だったし、原作の漫画版も切なくも心に残るいい最終回だったように思う。みなさんはどちらが好みだろうか。
今回は、懐かしの昭和アニメ『GU-GUガンモ』の魅力を振り返ってきた。ユニークでかわいいキャラたちが織りなすポップで明るいドタバタ劇、そして時には涙を誘うような感動回があるなど、さすが80年代の人気アニメだ。
今回あらためて見直してみたのだが、やはり非常に面白い作品だった。今年3月で1984年のアニメ開始から40周年を迎えるということで、何か“記念的な展開”をどうしても期待してしまう。