
ゲームのなかに登場する国や町は、架空のものが多い。しかしなかには、実在する風景が驚くほどリアルに再現されているものもある。
たとえば、2023年10月に発売されたPS5用ソフト『スパイダーマン2(Marvel's SpiderーMan 2)』では、リアルなニューヨークの街並みが話題を呼んだ。マップ上の好きな場所に即座に“瞬間移動”できる「ファストトラベル」システムも相まって、実際に空中を飛び回っているかのような臨場感にワクワクしたプレイヤーも多いのではないだろうか。
そこで今回は、実在する国や町をリアルに描き、“土地勘”まで身につけさせてしまうゲーム作品たちについて見ていこう。
■戦いの舞台はついにハワイへ! 『龍が如く8』
2005年にセガより発売されたPS2用ソフト『龍が如く』は、日本の裏社会を生きるさまざまな人間の群像劇を描いた、アクションアドベンチャーゲームである。サスペンス性溢れる壮大なドラマと、“箱庭ゲー”としての完成度の高さから人気を集め、今もなお次世代機で新作が展開され続けている大ヒットシリーズだ。
これまでに東京・歌舞伎町をモチーフにした「神室町」や、大阪・道頓堀をモチーフにした「蒼天堀」、横浜を舞台にした「伊勢佐木異人町」に、はては広島の尾道までも「尾道仁涯町」として登場している。
そんななか、2024年1月26日には、最新作である『龍が如く8』の発売が予定されており、なんと今度は「ハワイ」が舞台となることが確定した。モチーフとなっているのはホノルルで、なんとその広さは横浜の3倍と言われている。
街中で遭遇する悪漢とのバトルや自転車を使ったミニゲームがあったりと、あの手この手でハワイの街並みを楽しむことができるのは魅力だ。
もちろん、シリーズの最大の特徴ともいえる壮大なストーリーも健在。前作から新たな主人公となった春日一番と、旧主人公である伝説の極道・桐生一馬がついにタッグを組み、新たな仲間たちを交えて“陰謀”へと立ち向かっていく。
ゲームを通して離れた地の土地勘を学びつつ、そこで“ゲームならでは”の型破りなストーリーや遊びを体験できるのは、本シリーズの最大の魅力といえるだろう。
これまでも現実同様のリアルな街並みを再現してきたシリーズなだけに、次世代機で描かれるであろうハワイの再現度の高さに期待せざるをえない。
■人が消え去り“怪異”が闊歩する新たな東京…『Ghostwire: Tokyo』
2022年にベセスダ・ソフトワークスより発売された『Ghostwire: Tokyo』は、日本の首都・“東京”を舞台に亡霊や妖怪といった“異形”と戦っていく、アクションアドベンチャー作品だ。
プレイヤーは一人称視点で街を散策しつつ、襲い掛かってくる怪異たちを相手取りながら、街から人々が消えた“謎”へと迫っていく。
先行してPS5、PCでの配信が決定された本作だが、最新ハードの力で描かれる街の姿はとにかく美麗の一言に尽きる。
本作はいわゆる“箱庭ゲー”の側面も持ち合わせており、主人公は「渋谷地区」と名付けられたエリアを自由に歩き回り探索していく。そのエリア名が指し示す通り、これは実際の渋谷の街をモチーフに作られており、スクランブル交差点はもちろん、「渋谷109」のような有名な建造物もそのままのスケールで再現されている。
実はこのエリア、渋谷の街を忠実に再現する一方で、しっかりと“架空の東京”も盛り込んでおり、駅の北側エリアは台東区の“谷中銀座”をモチーフとしているだけでなく、“東京タワー”のようなシンボルもより近くに配置されているのだ。
忠実な渋谷の街並みを楽しむだけでなく、この一作で“東京”をより身近に、リアルに感じ取ることができるようになっている。
もともと本作には開発段階から「日本らしい日本を舞台にしたゲーム」という明確なテーマが据えられていたという。作中に描かれた“街”のリアルな様子からも、制作陣の強い信念を感じ取ることができるだろう。
人間が消え、人ならざる者が闊歩する異界となった“東京”を堪能できる、どこかホラーテイストな一作である。