■指導者たるハマーンが魅せた妖しきオーラ

 ニュータイプ能力に秀でたパイロットが時折魅せる超常現象として、“サイコ・フィールド”と呼ばれるものがある。

 パイロットの意識が物理的に作用し、『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』においては、アムロ・レイが小惑星・アクシズを押し返すという神がかり的な技を見せた。これは“サイコフレーム”と呼ばれる脳波を増幅する一種の構造部材が最大限に作用したと考えられているが、そんなサイコフレームを搭載していないハマーンも“サイコ・フィールド”を発生させたのである。

 キュベレイのコックピット部分には“バイオ・シグナル・エンハンサー”が搭載されており,
“サイコフレーム”には劣るものの同じく感応波を増幅させる効果があるのだ。これにより『機動戦士ガンダムZZ』でのジュドー・アーシタとの最終決戦で、一時ZZガンダムのハイ・メガ・キャノン砲を妖しい光を放つ“サイコ・フィールド”で防いで見せたのである。

 最終的にはジュドーに競り負ける形で最期を迎えるに至ったが、“サイコ・フィールド”を纏ったキュベレイの悪魔的な姿は多くのファンの目に焼き付けられ、デザインやその実績とともに今日まで愛される要因の一つとなった。

 

 短命ながらも指導者としてネオ・ジオンの先頭に立ち、最期まで威風堂々たる振る舞いで多くの人々を導いたハマーン・カーン。過酷な戦場をともに駆けた愛機のキュベレイにも賞賛の意を忘れることなく、記念すべきハマーン様の誕生日に共に叫ぼう。「ハマーン様、万歳!!」

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