1月10日はハマーン・カーンの誕生日! 『ガンダム』美しいだけじゃない「キュベレイ」のその性能の画像
富野由悠季『機動戦士Zガンダム 第四部 ザビ家再臨』(角川スニーカー文庫)

 本日1月10日は、『ガンダム』ファンにとって特別な日だ。そう、我らがハマーン様ことハマーン・カーンの誕生日である。その美しさと優れたカリスマ性でネオ・ジオンを率いたが、若干22歳という若さで惜しまれつつも戦死してしまった。

 搭乗機は「キュベレイ」で、白とピンクの色合いやその形状の独特さに加え、どこか妖しい雰囲気を纏ったMS(モビルスーツ)である。多くのガンダムファンを「美しい」と唸らせたMSだがその性能も折り紙付きで、ハマーン様が登場するにふさわしい機体に仕上がっている。

 今回は単に美しいだけではないMS・キュベレイの魅力について、存分に語っていきたい。

■闇に映える4枚の妖しき羽

 キュベレイは、かつてララァ・スンが搭乗したニュータイプ専用MA(モビルアーマー)・エルメスの後継機に当たる。ハマーンは対MS戦闘を想定して機動性を重視し、機体サイズを一般的なMSに近い、およそ20mに留めている。

 何よりも目を惹くのは、肩に装備された計4枚の巨大なフレキシブル・バインダーだろう。このバインダー内にはメインスラスターが搭載されており、キュベレイの機動の核となっている。

 機体の大部分を占めるバインダーにメインスラスターがあると乱戦では不利にも思えてしまうが、耐ビーム・コーティングが施されているため、通常のビーム兵器に対してはシールドとしても十分に機能するのである。

 バインダー内には大型のビーム・サーベルも格納しており、攻撃・防御・移動の重要な役割を担っているぶん、弱点にもなりやすいのが特徴である。現に『機動戦士Zガンダム』第47話「宇宙の渦」にて、Zガンダムに左肩部を切断された際には撤退を余儀なくされた。

 ともあれ、この4枚のバインダーこそがキュベレイをいちMSたらしめる極めて重要な装備であり、ハマーンの優美さと威厳を象徴していると言えるだろう。

■空間を支配するとキュベレイの“重圧”

 キュベレイのメイン武装とされているのが、腰部に格納された“ファンネル”である。“ファンネル”はエルメスに搭載された“ビット”を小型化し、運用コストを抑えたオールレンジ兵器だ。多くの『ガンダム』シリーズに登場する装備だが、実はこのキュベレイをもって記念すべき初お披露目となったのである。

 サイコミュ兵器である“ファンネル”はパイロットに肉体・精神的負荷がかかるが、ハマーンの高いニュータイプ能力により見事に使いこなされ、シャアを追い込むほどの強力さを証明した。

 ファンネルを放出した際に時折手を前にかざしたポーズが見られるが、キュベレイの細く鋭い指先にはサイコウェーブの端末が内蔵されており、ファンネルを脳波で操作するにあたっての補助的な役割を果たしている。

 ファンネルへの命令を下す、ハマーンの指導者たる姿が表現されたようにも見えるこのポーズ。キュベレイのプラモデルを買ったことがあるほとんどの人が、このポーズでキュベレイを飾ったことがあるのではないだろうか?

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