さすがの再現度!? 岩鬼、雄山、月影先生、浮浪雲…昭和漫画の実写化でファンを唸らせたベテラン俳優たちの画像
花とゆめCOMICS『ガラスの仮面』第1巻(白泉社)

 2024年1月19日から、野田サトルさんの人気漫画『ゴールデンカムイ』の実写映画が公開される。2023年8月末には主人公・杉元佐一役の山﨑賢人さんをはじめ、メインキャストのキービジュアルが発表された。なかでも、鶴見篤四郎役の玉木宏さんや土方歳三役の舘ひろしさんについて、SNSでは「似てる!」「これだけでも観に行く価値がある」など期待の声が多数上がった。

 近年漫画の実写化は数を増すが、ファンが心配するのが「演者とキャラクターのミスマッチ」だ。どんな話題作だろうと、キャラクターイメージや解釈が違えばファンは納得できない。逆に、劇場映画『るろうに剣心』で緋村剣心を演じた佐藤健さんなどに対しては、多くのファンから「凄い!」「イメージ通り」と絶賛されている。

 こうした実写化は昭和の漫画でも行われており、今回は「まさにハマリ役!」と今も語り継がれるベテラン俳優たちを紹介したいと思う。

■「や~まだ~」男、岩鬼を熱演し今も“そっくり”と語り継がれる新人俳優…高品正広

 水島新司さんの大ヒット野球漫画『ドカベン』は1977年に実写映画が公開されており、主役三人は原作者・水島さん同席のオーディションが行われ、俳優の永島敏行さんが長島徹役でデビューしている。

 なかでも岩鬼正美役に選ばれた高品正広(高品剛)さんは、まさに“岩鬼”だった。岩鬼といえば190センチ越えの大男、番長気質で義理人情に厚い三枚目だが、一方の高品さんも185センチとかなり大柄。学ランと葉っぱ(枝)をくわえた姿や大げさな表情はまるで漫画から抜け出したようだった。

 さらに本作では当時35歳だった川谷拓三さんが高校生の殿馬一人を演じている。岩鬼に投げられ空を飛んだり、足でピアノを弾いたりと、実写版『ドカベン』は絶妙な配役でファンを楽しませてくれた作品でもあった。

■「女将を呼べッ!!」厳つい顔の美食の探究者を演じたベテラン俳優…江守徹

 1983年より小学館『ビッグコミックスピリッツ』で連載された雁屋哲さん、花咲アキラさんによる大人気グルメ漫画『美味しんぼ』。いく度となく実写化されてきた本作だが、1994年から2時間ドラマ「金曜エンタテイメント」で年に1回、全5回にわたってテレビドラマが放送されており、パート2から江守徹さんが演じた海原雄山の再現度が高かった。

 たとえば、ドラマのオープニングでは原作漫画のキャラクター絵から、演者の顔へとオーバーラップする演出があるが、太眉ガチメイクをしたいかつい顔の江守さんは海原雄山そのものだった。ドラマ序盤から江守さんのソックリ具合に驚いた人は多かっただろう。またこのドラマでは主人公・山岡士郎を唐沢寿明さんが演じており、こちらもキャラ再現度が高いキャスティングだった。

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