■“MAN WITH”だけじゃない最強の紅白初出場組

 同じく、フェスではよく見かけるのに紅白初出場なのが10ーFEET。去年12月から今年8月31日まで9カ月のロングラン上映となった映画『THE FIRST SLAM DUNK』で、ED曲「第ゼロ感」を手がけた。

 また、7月期放送『呪術廻戦 懐玉・玉折』OP曲「青のすみか」で瑞々しくも苦い青春を歌ったキタニタツヤさんや、10月期放送『SPY×FAMILY』第2期OP曲「クラクラ」で疾走感ある歌声を届けてくれたAdoさんも、同じく初出場となっている。

 最後に、『THE FIRST SLAM DUNK』の話題が出たからには触れずにいられないのは、OP曲「LOVE ROCKETS」。こちらを手がけたThe Bithdayのボーカル・ギターであり、THEE MICHELLE GUN ELEPHANTのボーカルとして知られるチバユウスケさんが、今年11月26日に55歳という若さで帰らぬ人となった。

 OP映像とともに流れたあの特徴あるギターリフと歌声は、劇場に足を運んだ人にとって忘れられないものとなっただろう。最高に“チバユウスケ”な一曲だった。

 

 ほかにも、ドラマ『パリピ孔明』でも大活躍だった女王蜂が担当した『【推しの子】』ED曲「メフィスト」、4月期放送『スキップとローファー』OP曲に須田景凪さんの「メロウ」、10月期放送『アンダーニンジャ』OP曲にKroiの「Hyper」……と、挙げきれないほどの名曲に溢れた一年だった。

 7月期放送『ゾン100~ゾンビになるまでにしたい100のこと~』OP曲を担当したKANAーBOONは残念ながら年内活動停止になったが、「ソングオブザデッド」に元気づけられながら夏以降を乗り切った一社畜としては、感謝の念に堪えない。

 たった数分間にアニメの世界観を丸ごと詰め込んだアニソンは、どれもみな偉大だ。2024年も、皆さんがたくさんのお気に入りのアニソンと巡り会える一年になりますように。

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