『呪術廻戦』アニメ第2期が放送終了間近! 大満足のバトルシーンに手に汗握る展開…秀逸すぎた「神演出」を振り返るの画像
アニメ『呪術廻戦』(C)芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会

 2023年7月6日から2クールにわたって放送されてきたアニメ『呪術廻戦』の第2期が、間もなく放送終了を迎える。アニメ化においては第1期からクオリティの高さが好評を集めていたが、第2期に入ってもなお、熱のこもった映像で視聴者を虜にし続けた。

 なかでも随所に見られたアニメのオリジナルシーンでは、原作に忠実なまま、映像作品ならではの“神演出”も。今回は一足早くアニメ2期を振り返り、秀逸すぎた場面に思いを馳せたい。

 

※以下にはアニメ『呪術廻戦』の一部内容に触れています。ストーリーを解説するのが本記事の主目的ではありませんが、気になる方はご注意ください。

 

■「懐玉・玉折」編で見られた青と赤の対比

 味方や正義の力を青、敵や悪の力を赤で描き分けるのは、アニメではよく見かける手法だ。「懐玉・玉折」編でも、白黒メインの原作では見ることのできない青と赤の対比が、随所に散りばめられていた。

 たとえば、キタニタツヤさんによるオープニングテーマ「青のすみか」では、青春時代への懐古と、袂を分かった友人への後悔が歌われている。映像でも五条悟が眠ってから目覚めるまでが描かれているとおり、おもに五条の心情に焦点が当てられた曲なのだろう。

 対するエンディングテーマは崎山蒼志さんによる『燈』(橙色の赤みを帯びた灯)。胸の内を誰にも打ち明けられずに、孤独に落ちていく様を歌ったこの曲は、夏油傑の心情にフォーカスしたものだと崎山さん自身が明かしている。

 また、第28話「懐玉・玉折―肆-」でのワンシーンも印象深い。盤星教信者たちについて「こいつら殺すか?」と問う五条と、「いい、意味がない」と返す夏油。その夏油の脇を通り過ぎ、赤い灯が照らす廊下に歩み出た五条は「意味ね。それ、本当に必要か?」と。一方で、部屋を照らす青い灯の中に佇んだまま「大事なことだ、特に術師にはな」と返す夏油の足元には、闇が広がっていく。

 “最強の二人”から“一人で最強”になり、己の価値観を基準に進もうとする五条に対し、取り残された夏油は正義や大義を基準になんとか己を保とうとした。二人の心情や、そこに生じた決定的なズレが視覚的に伝わる場面だ。

■遊び心も満載! 大満足のバトルシーン

 静止画では楽しめない長尺のバトルシーンも、アニメの醍醐味の一つだ。

 本作ではどの場面をとっても躍動的で洗練されたアクションが楽しめるが、なかには遊び心を感じさせるものもある。とくに第31話「宵祭り」、メカ丸(与幸吉)と真人との戦闘シーンは『新世紀エヴァンゲリオン』シリーズを思わせる場面が盛りだくさんで、多くの視聴者を熱狂させた。

 原作者の芥見下々さんがエヴァファンであることは公式ガイドブックに記されており、メカ丸が操る巨大な傀儡のデザインがエヴァに酷似していることも、原作で登場した時点ですでに話題になっていた。それを受けてアニメでは、アクションや咆哮、さらにはBGMにまで、細部にわたってエヴァらしい戦闘シーンが再現されているように思う。作り手のセンスとこだわりが光る場面だ。

 また第40話「霹靂」の宿儺と漏瑚の戦いでは、津波のように渋谷のビル群を呑み込むマグマなどが描かれ、スケールの大きさが強調された。五条にザコ扱いされ、宿儺には負け犬呼ばわりされた漏瑚だが、本来は一級術師にも象と蟻ほどの差をつける実力の持ち主だ。この場面からは漏瑚の強さを改めて知るとともに、それすら軽くいなす宿儺の圧倒的強さも再確認できる。

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