■「ちにゃ!」
次は猫の鳴き声のような断末魔「ちにゃ!」だ。これは、カサンドラで幽閉されていたトキに拳王親衛隊が攻撃を仕掛けて、返り討ちにあって死ぬ間際に発した言葉である。
トキが得意とするのが、相手を苦しませずに殺す「北斗有情拳」。この拳を食らうと、死ぬ間際に天国を感じるとも言われているので、それが分かりやすく表現されていると思う。
雑魚キャラは「あは~いい気持ちだ~」と、とろけるような顔で最期を迎えることになり、「ちにゃ!!」と幸せそうに内部から爆発して死んでいる。この様子を見ると、食らってもいいかな?という気持ちになってしまう……。
そんな幸せそうな様子が「ちにゃ」に凝縮されているようだ。
■「もぽえ〜!! ぺいっ!!」
最後は、言葉だけを見ると「え?これってどんな状況?」と思ってしまう断末魔の「もぽえ〜!! ぺいっ!!」を紹介したい。これは、ラオウの部下であるウサの最期のセリフである。ラオウが調子に乗っている部下に手をかけることは結構あるが、ウサは話しかけただけで殺された。
それもウサの話した内容に問題があるからだ。ユリアに手当をしてもらい屈辱を感じていたラオウに対して「拳王様チャンスじゃないですか、このウサもあやかりたいもんですな」と話している。それを聞いたラオウは激怒して、ウサを瞬殺。まあ、当然かもしれない……。
そのときにウサが叫んだ言葉が「もぽえ〜!! ぺいっ!!」で、二段階に別れて言葉を発している。「もぽえ〜」で顔が伸び切って、「ぺいっ」で爆発して死んでおり、そのときの状態を現しているのだろう。そんなパターンもあるのか、と意外性を感じさせられた断末魔だ。
『北斗の拳』の雑魚キャラの断末魔は非常にバリエーションが多い。『北斗の拳 -FIST OF THE NORTH STAR-』というタイトルで新アニメが作られることが発表されたが、雑魚キャラたちの奇妙な死に際のセリフも注目ポイントにひとつだろう。