PS『機動戦士ガンダム』やSS『機動戦士ガンダム外伝I 戦慄のブルー』も…グラフィックに大興奮!? 「次世代機」のパワーを活かしたガンダムゲームの画像
『機動戦士ガンダム外伝1 戦慄のブルー』

 1979年から放送された『機動戦士ガンダム』は、数十年の時を経て今もなお新シリーズが展開されている、日本を代表するロボットアニメだ。そのすさまじい人気からたびたびゲーム化され、ファンたちに新たな物語を追体験させている。

 今回は、「次世代機」のパワーを存分に使いファンたちを魅了した、『ガンダム』のゲーム作品たちについて見ていこう。

■アムロの“視点”を追体験! PS『機動戦士ガンダム』

 ゲームハードの次世代機といえば、やはり本格的な“3Dポリゴン”を活用した表現ができるようになった点が、大きな特徴といえるだろう。

 1995年にバンダイ(現:バンダイナムコエンターテインメント)から発売されたPlayStation(PS)用ソフト『機動戦士ガンダム』は、PSに登場した『ガンダム』シリーズの第1作目となった記念すべき作品である。

 プレイヤーは原作の主人公・アムロとなってガンダムに乗り込み、宿敵であるジオン公国との戦いを繰り広げていく。

 本作の最大の特徴は、自機を俯瞰で捉えたいわゆる“三人称視点”ではなく、ガンダムのコクピットから外を見た“一人称視点”を採用している点だ。

 今でこそ慣れ親しまれている“ファーストパーソン・シューティングゲーム(FPS)”というジャンルにあたるのだが、当時としてはなかなか斬新な試みであった。

 ポリゴンで再現されたジオン公国のモビルスーツが襲い来る中、プレイヤーは自機であるガンダムを操作し、それを迎え撃つ必要がある。

『ガンダム』の世界観を再現していることはもちろんのこと、一人称視点によって劇中でアムロが見ているコクピットの映像を追体験できるのも、ファンからするとたまらない点だろう。

 臨場感溢れる戦闘が味わえる一方で、ゲームとしての操作性はかなり難しめ。その独特の操作性に慣れる必要はあるのだが、逆に言えばプレイすればするほどに上達を実感できる玄人向けな仕様にもなっている。

 ゲームとしての難易度は高いものの、ガンダムを操作する難しさや、迫ってくる敵モビルスーツたちの不気味さ、恐ろしさというものをリアルに体験することができる点は、『ガンダム』シリーズのファンにとって非常に魅力的といえるのではないだろうか。

 次世代機のパワーを存分に使い、『ガンダム』の世界観をじっくりと追体験させてくれる意欲作だ。

■外伝三部作の記念すべき“序章”… SS『機動戦士ガンダム外伝I 戦慄のブルー』

 PSでの初代作品を筆頭に、以降も“FPS”を採用した『ガンダム』のゲームは多数登場しているのだが、1996年にバンダイ(現:バンダイナムコエンターテインメント)から発売されたセガサターン(SS)用ソフト『機動戦士ガンダム外伝I 戦慄のブルー』もそのうちのひとつだ。

 本作は『機動戦士ガンダム外伝 THE BLUE DESTINY』と名付けられた三部構成からなるシリーズの一作目にあたる。

 原作である『機動戦士ガンダム』とは世界観こそ共有しているが、“一年戦争”の末期を舞台に、“蒼いモビルスーツ”を題材とした新たな物語が描かれていく。

 三部作はいずれも5ステージで構成されており、ボリュームは小規模ではあるものの、アニメの“OVA”を見る感覚で小分けにされた物語を追体験することができるようになっている。

 三部作を通してシリーズタイトルにもなっているモビルスーツ・“ブルーディスティニー”が重要な存在となってくるのだが、実は第1作目では主人公機として操作することはできず、むしろジム・コマンドに搭乗し襲い掛かってくるブルーデスティニーと戦うことになってしまう。

 そのためこちらの機体性能はあまり高くはなく、ゲーム難易度はかなり高め。特に攻撃や回避の手段が少ない中、すさまじい戦闘力でモビルスーツを屠りながら接近してくるブルーディスティニーの姿は、プレイヤーたちにとって脅威以外のなにものでもないだろう。

 高い難易度と巧みな演出でこれから始まる壮大な物語を予感させてくれる、シリーズの“序章”を飾った一作である。

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