■鬼気迫る演技に目が釘づけ!『侍戦隊シンケンジャー』朴璐美さん

 前述の日髙さんの他、『超新星フラッシュマン』でサー・カウラー役として中田譲治さんが出演していたりと、声優が顔出して出演している特撮作品が稀にある。

 2009年に放送された『侍戦隊シンケンジャー』では『鋼の錬金術師』のエドワード・エルリック役や、『進撃の巨人』のハンジ・ゾエ役で知られる声優の朴璐美さんが妖艶な敵キャラ役を演じていた。

 シンケンジャーが戦う外道衆の大将・血祭ドウコクの側近である薄皮太夫を演じていた朴さん。もともと薄皮太夫の声を担当していた朴さんだが、かつて人間だった頃の薄皮太夫(薄雪太夫)として本人も出演を果たしている。

 花魁に扮した朴さんが、炎に包まれながら見せた鬼気迫る演技は、同作でも屈指の名シーンといわれており、あまりの美しさに目が釘づけになったのは筆者だけではないはずだ。

 それにしても声優を担当していたキャストが声だけでなく顔出し出演をするという豪華すぎる演出は、ファンにとってはたまらないサプライズだった。

■意外な出演者が子役として登場!?『恐竜戦隊ジュウレンジャー』高橋一生さん&『電磁戦隊メガレンジャー』大島優子さん

 レギュラー出演ではないものの、子役として意外な人物が出演していた作品も多数ある。

 1992年に放送されていた『恐竜戦隊ジュウレンジャー』では、当時12歳だった高橋一生さんが子役として登場している。ジブリ作品『耳をすませば』の人気キャラ・天沢聖司の声優としても有名な高橋さん。聖司役を演じる2年前に悪の親玉・バンドーラの息子・カイとしてかわいらしい姿を見せていた。
 さらに1997年に放送された『電磁戦隊メガレンジャー』には、AKB48の主要メンバーとして人気を博した大島優子さんが子役として登場している。わずかな出演時間ではあるものの、髪をまとめ黒いリボンをつけた大島さんは、のちのトップアイドルとしての大活躍も納得の美少女だった。アイドルとして脚光を浴びる前に、子役としてさまざまなドラマや映画に出演していた大島さん。彼女の子役時代を見ることができる貴重な作品の1つだ。

 意外な人物が出演していた“スーパー戦隊シリーズ”の作品たち。時を経て作品を振り返ると、キャスト欄を見て驚かされることも多い。現在の大成した姿を知っているからこそ、かつて彼らが一歩一歩と歩んできた軌跡を垣間見ることができる過去の作品はおもしろい。

 ぜひ現在とのギャップも感じながら、彼らの姿を作品で振り返ってみてはいかがだろうか。

  1. 1
  2. 2