荒木飛呂彦氏による『ジョジョの奇妙な冒険』(集英社)は、30年以上連載が続いている人気漫画。当然多くのキャラが登場するが、中でもカリスマ的な悪役といえばDIO(ディオ・ブランドー)だ。
DIOはジョースター家と因縁のあるキャラであり、その力は邪悪で強力。スタンド能力「ザ・ワールド」は、数秒時を止められるので、ほとんどのスタンド使いがなすすべもなく敗れてしまった……。
しかしスタンド能力は相性もあり、無敵のようなDIOを倒すことができるスタンドも当然ある。そこで今回は、地味ではあるが、DIOに勝てる可能性を秘めたスタンドを紹介していきたい。
■背中を見たら終わり!「チープ・トリック」
まずは、第4部に登場した「チープ・トリック」から。このスタンドはスタンドというよりも、怨念に近い。普段は背中に取り憑いていて、背中を他人に見せると、見られた人間に宿主を変えていく……。
しかも宿主を代える際には、もともと取り憑いていた人間の生命エネルギーを吸い取っていくので、背中を見られた人間は干からびて死んでしまう。そこからも、寄生されてしまうと、背中を誰にも見せられない!ということになるのだ。
このスタンドは通常のスタンドとは異なり、強引に引き離すことは不可能。そのため、DIOであろうともこのスタンドを引き離すことは無理だ。
時を止めた状態で、取り憑かれた相手の背中を見たらどうなるのか?という疑問もあるが、どんな形であれ寄生されることからは免れられないだろう。
その上で、寄生されたDIOが「チープ・トリック」を葬り去る術もないとなると、彼は一生引きこもりの生活になってしまうかもしれない……?
■影に触れると一気に胎児化!「セト神」
次は、第3部に登場したスタンドの「セト神」だ。このスタンドは、影に触れるとたちまち若返ってしまうというもので、解除するためにはスタンド使いのアレッシーを倒すしかない。
十数秒触れただけで胎児まで若返ってしまうから、驚異の能力といえる。しかもアレッシーの影に潜んでいるので、いつ襲いかかってくるのかタイミングも計りづらい……。
このスタンドの能力に対する攻略法はなく、作中では幼児になった承太郎に油断したアレッシーが、承太郎にボコボコにされたことで解除された。つまり、アレッシーが不用意に相手に近づきさえしなければ、近距離系のスタンド使いはかなりやりづらいということだ。
また、暗闇でこのスタンドを使うと影を認識することが難しいので、闇に潜んでいるDIOは格好の餌食となってしまう。しかし、この能力を最初から知っていたら、「ザ・ワールド」で時を止めて決着が付くことは間違いない。
もしDIOがアレッシーの能力を知らなかったとしたら、勝ち目は十分にあるだろう。