漫画が大ヒット真っ最中な「ドラゴンボール」が、それに勝るとも劣らない大ブーム中のファミコンでゲームになるとなれば売れないわけがありません! そうして120万本も売り上げたのが『ドラゴンボール 神龍の謎』(バンダイ)です。
■グラフィックスは荒いもののファミコンで「ドラゴンボール」らしさを見事に再現
1986年11月27日、いまから37年前に発売された『ドラゴンボール 神龍の謎』は、孫悟空とブルマの二人がドラゴンボールを探しに旅に出る、漫画の序盤をベースにしたアクションゲーム。二人のほかに亀仙人やウーロン、ヤムチャやプーアルといったおなじみのキャラクターや、牛魔王や兎人参化なんかも登場します。30年以上も前のファミコンゲームなので、いまの目で見るとグラフィックスはかなりしょぼいですが、キャラのイメージが伝わるぐらいには再現されています。
全14ステージのトップビューアクションですが、家や洞窟の中は固定画面で敵と戦ったり、各ステージ最後に登場するボスとの戦闘では様々な形で一騎打ちになったりとバラエティ豊かなゲームとなっています。攻撃は最初は素手でのパンチで、アイテムを取るとちょっとリーチが伸びる如意棒で攻撃できるようにもなりますが、どっちにしてもリーチは短めなので、結構厳しかったりします。
■腹ペコキャラな悟空をゲームシステムで再現! でもそれが難しさに拍車をかける!
中盤以降の悟空といえば、「とにかく強いヤツと戦ってみたい」というバトルマニアな印象ですが、漫画の序盤はいつもお腹をすかせている腹ペコのギャグキャラ。その再現を目指したのか、本作では悟空のパワー(いわゆる体力やライフ)は、敵から攻撃を受けたときだけでなく時間経過でも減っていってしまうのです。どんな理由であれ体力が0になるとゲームオーバーになるなので、探索は素早く、敵から攻撃を受けずに戦うという難度の高いプレイが必須となるのです。
フィールドの敵を倒すとホイポイカプセルが出現することがあり、そこから武器となる如意棒やかめはめ波が使える甲羅、そして悟空の体力を回復させるフードがランダムで出現します。何が出てくるかはランダムなのですが、ここでフードがでないとパワーが回復できません。つまり運が悪いといつまでも回復できず、ゲームの難しさに拍車をかけているのです。