■実は魔性の女かも!? 『ガラスの仮面』北島マヤ

花とゆめ』(白泉社)で1975年から連載された+、美内すずえ氏による演劇を舞台にした名作『ガラスの仮面』。

 本作の主人公・北島マヤは、一見地味な少女として描かれているが、実はとてもモテる。

 まずは、11歳年上で大都芸能の社長である速水真澄。マヤの母親を死に追い詰めた過去もあることから彼女との恋愛に距離を置くものの、時が経つにつれ真剣にマヤを愛していく。マヤも自分が真澄を愛していることに気づくが、すでに婚約者がいる真澄との恋愛は前途多難であり、今後の展開が気になる。

 そして2人目は、マヤが演劇をはじめた頃から献身的なサポートをしていた桜小路優だ。はじめの頃はマヤも桜小路に憧れており、連載がはじまった当初はマヤの相手は桜小路だと思っていた読者も多かっただろう。しかし徐々にマヤの気持ちが真澄にあるのを知った桜小路は、そのショックから交通事故を起こしてしまい、その後の役者生命がどうなるかハラハラする展開が待ち受けている。

 このほかにもマヤは青春スターの里美茂から初恋宣言をされたあげく、付き合った経験もある。また真澄を影から仕える聖唐人からも、真澄の気持ちを確かめるための嘘とはいえ、「北島マヤはぼくがいただきます」といったセリフが飛び出している。

 本作のイケメン男性からモテまくるマヤ。実は美人でモテそうな姫川亜弓には浮いた噂が少なく、地味に見えるマヤこそ“魔性の女”なのかもしれない!?

 

 多くのイケメン男性からモテモテだったヒロインたち。同じ女性としてはうらやましい限りだが、彼女たちに共通して言えるのは、“何事も一生懸命に打ち込み、まっすぐに生きている”姿だ。そんな懸命に生きる姿勢があるからこそ、男女問わずモテるのであろう。

 他人から好かれたい人は昔の少女漫画のヒロインを参考に、そのような生き方を見習ってみるのも良いかもしれない。

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