■世界中のバーコードが対象『バーコードバトラー戦記 スーパー戦士出撃せよ!』
最後は『バーコードバトラー2』と連動した『バーコードバトラー戦記 スーパー戦士出撃せよ!』。
この『バーコードバトラー』からして、改めて振り返るとかなり異色なオモチャだった。1991年にエポック社から発売された『バーコードバトラー』はバーコードのついたカードを読み込むことで戦闘力に換算し、対戦させるゲーム機。自作のカードを作ることも可能で、これによって子どもたちには謎だったバーコードに“弱い”“強い”という概念が与えられ、文房具店や書店、スーパーマーケットなどで売られているさまざまな商品が気になったもの。バーコードは商品によって違う数値が与えられるが、当時「ジャンプが強い」「コカ・コーラが強い」と話題になるや、すぐにその商品を買って試したという人も多いはず。
ラスボス的な存在が「冷蔵王国の王 チューハイカーン」と、おそらく酒のバーコードであるところも、中々に攻めているオモチャだった。
そんな『バーコードバトラー』の次世代機種として1992年に『バーコードバトラーII 時空を超えた戦士達』が発売。その翌年の1993年に発売されたスーパーファミコン用ゲーム『バーコードバトラー戦記 スーパー戦士出撃せよ!』は、その『バーコードバトラー2』で読み込んだキャラクターが使えるシミュレーションRPGだ。
レベルアップで上がるのは主にHPで、他のパラメータは元々のパラメータへの依存度が強めとなっている。そのため、クリアするにはまず強力なバーコードを探さないといけない。いろいろな商品のバーコードを読み取ってキャラを生成するシステムは、現在の基準で考えても異色である。
スーファミ作品の中でも、特に異色なシステムとなっている作品を3作品紹介した。現在ではCDによって強さが決まる『モンスターファーム』があるものの、販売されている商品全てを巻き込んだ『バーコードバトラー』や、13人でパーティーを組めるRPGは、昨今となってもやはり珍しく、異色なタイトルだった。