■豪快な二人による空から迫るコンビ技
最後は、バズとギルのハーン兄弟が使った必殺拳「南斗双鷹拳」だ。前述の「南斗双斬拳」と同じようにニ身一体の拳法となっている。
ハーン兄弟はファルコに挑んだ際にこの必殺拳を使用することになった。南斗聖拳は、様々な動物を模倣した技が多く登場し、この技のモチーフも「鷹」。まるでロードウォリアーズのような見た目の、体つきが特に大きい二人が鷹のように空中に舞い上がり、そこから急降下して一気に切り刻むという拳技だ。
「南斗双鷹拳」には派生技があり、二人で空中に舞い上がり、ラリアットの姿勢を取るバズの軌道を変化させる「双羽落爪破」という技もある。本来、攻撃の最中に空中で体勢を変えるのは難しいが、もうひとりが攻撃役を振り回すことでそれが可能になる。そのため、相手からすると予測不能の攻撃となって、喰らってしまう。よく考えられた技だと思う……。
しかしそんな奇想天外のような技はファルコには通用せず、拳が届く前に闘気弾であっさりと撃ち落とされてしまった。もう少し善戦出来るかもと期待しただけに、残念なコンビだった。
以上3つの使い手を振り返ったが、アニメには作中にはない南斗聖拳が多数登場し、斬新すぎる必殺技がある。今年で連載40周年を迎えたことで新アニメの展開も発表されたが、そちらでも新しい南斗聖拳が描かれる可能性もありそうだ。