■もっとも再登場が期待されている敵キャラ? 「神・エネル」
ファンの間で長らく再登場が期待されているキャラとしては、神・エネルも外せないだろう。
海のない空島において、“ゴロゴロの実”の驚異的な能力でまさしく神として君臨していたエネル。ルフィという思わぬ天敵が登場し、その戦闘にこそ敗れはしたものの、月に行くという自身の最大の目的を達成した様子が描かれたところで、本編からは姿を消してしまっている。
しかしその後、扉絵シリーズにて全38話にわたり、月でのエネルの様子が詳細に描かれた。それによるとエネルは現在、月のロボットを従えて“エネル軍団”なるものを結成しているようなのだ。今後青海に降りてきて海賊たちの戦いに加わることになれば、かなり混沌した展開になることが予想されるが、現在のところそうした兆しは見受けられない。
しかし光“月”家の存在や、ミンク族が変身する要素としての“月”、“ルナ”ーリア族といった存在など、作中でなにやら“月”の存在が色濃く描かれはじめているようにも見受けられる。ルフィも初めてギア5になった際、背景に月を背負ったシルエットが描かれたのも印象的だった。
物語の謎が続々と明らかになっている本編で、今後“月”について語られることがあれば、
意外な形でのエネルの再登場が期待できるかもしれない。
■未だに重要キャラ説が囁かれる意外なキャラ 「ガイモン」
最後に、一部ファンの間で物語の重要な伏線となっているのでは?と噂されているガイモンを挙げておきたい。
第22話にて1話だけ登場したガイモンは、20年前海賊だった時代、崖の上の宝箱を発見した際に落下してしまい、下にあった宝箱にハマったまま身動きが取れず仲間に見捨てられた、なんとも不憫な過去を持つキャラだ。
ルフィと出会った際に崖上にあった宝箱が空だったことが明らかになり、より不憫さを増したガイモンだが、その宝箱に過去ゴール・D・ロジャーがかかわっていた説や、宝箱のなかの物が重要アイテムだった説などが囁かれているのだ。現時点ではまったくもって推測の域を出ない説ではあるが、作者があの尾田栄一郎氏であることから、その説を完全には否定できないのも事実である。
そんなガイモンは扉絵に登場した際、バギーと意気投合している様子が描かれていたり、樽に入ったサーファンクルという恋人を得ている様子が描かれている。こうした扉絵1枚だけで、ファンをさらなる考察の沼に引きずり込むのが『ONE PIECE』の魅力であり、恐ろしいところだろう。
どのシーンが伏線として描かれているか油断のならない『ONE PIECE』で、ガイモンに果たしてどんな役割があったのか、今後密かに期待を寄せてみるのも面白いかもしれない。
今回取り上げたキャラクター以外にも、ファンそれぞれに思い入れのあるキャラクターがまだまだいることだろう。過去に登場したキャラクターが十数年ぶりに、たとえ一コマでも再登場しその姿を見ることができた日には、心が踊ること間違いなしだ。
盛り上がりを見せる物語のなかでどのように再登場してくれるのか、最後まで1話たりとも見逃さずに追いかけていきたい。